2017年2月28日 (火)

病巣疾患を研究する活動

IgA腎症の病巣には、扁桃以外に慢性上咽頭炎や歯の炎症がある。ところが、まだまだ扁摘のみに焦点を当てている腎臓内科医は多い。それでも、従来の対症療法しか行わない医師と比較すれば、扁摘パルスだけでも実施していれば好ましいほうだと言えるのだろうけれど。

ネットを介してさまざまな患者さんの状況を知れば知るほどどのような医師と出会うかによって、患者さんが寛解を得られるかどうかが決まってくることを痛感する。

「もっと早くこの患者さんに情報を教えることができていたら」と思ったことは、これまでに何度もある。

IgA腎症の際に、扁摘パルスと併せて重要なのは先に記した慢性上咽頭炎や歯の炎症の治療であるけれども、この考え方が医師に広まってゆくことにハードルがあるようだ。

今から9年ほど前、私が扁摘パルス治療を受ける半年ほど前の2008年に地元の歯科医にて歯の根幹治療を受けていた。

私が歯科医に「この歯の根っこの炎症が腎臓病の原因になっているのではないかと思う」と言ったところ、歯科医は「そのような考え方はあるようだけれど、まだそのメカニズムについては明らかにされていない」答えた。

後になってわかった。医師たちは、歯や喉の病巣が疾患の原因になること、その機序などを学ぶ「機会」そのものがないのだと。

Bスポット治療を受けたことがあるIgA腎症患者さんの間ではよく知られている慢性上咽頭炎について、その概念自体が医師にない。医学部で扱う教科書に慢性上咽頭炎の情報が載っておらず、知らされていない。

このような現状を憂えて、その普及のために、堀田医師らは日本病巣疾患研究会を2013年に立ち上げた。そして、2017年の最近にNPO法人となり、さらに2019年を目標に「認定NPO法人」(所轄庁からの認定を受けたNPO法人)を目指している。

日本病巣疾患研究会

認定NPO法人になると、活動を支援する寄付をする者が税制上の優遇措置を受けられるようになるため、活動のための資金が集まりやすくなるために、ますます有意義な活動が行いやすくなるのだ。

この認定NPO法人になるには、設立後5年以内のNPO法人が、年間平均100人以上から3,000円以上の寄付を得ること(広く市民からの支援を受けているかどうか)が条件になる。

「木を見て森も見る医療」の実現のために、ぜひとも認定NPO法人になって、現状のさまざまな障害を乗り越えて、多くの患者さんに希望をもたらす医療環境へと導くブレークスルーになってほしいと願ってやまない。

堀田医師らの活動により、10年後、20年後には、きっときっと免疫性疾患の根本治療が医療界のスタンダードになっていることだろう。

http://jfir.jp/membership/

寄付(13,000円、銀行振込にて)について、ぜひご検討を!
上記のURLをクリックしてからページの中ほどにある「当研究会へのご寄付について」をご覧ください。


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2016年1月 3日 (日)

Bスポット治療の普及(2)

前回の記事で書き足らなかったこと、後で気付いたことを補足したい。

「まだ、長い道のりだが、最初の一歩として、この本がまずは全国の医師の笑いものになることを期待したい」は、書籍『道なき道の先を診る』に記されたメッセージであるが、本書を読み通せば、「話題」にはなっても「笑いものになる」内容ではないことは明らかだ。

堀田医師の数多くの症例の報告や論説に加えて、圧巻なのは共著者の相田能輝氏による耳鼻科医(Bスポット治療施術者)への綿密な調査。

全国でも一握りのその耳鼻科医を取材し、詳細にBスポット治療に関する経緯やデータを丹念に聞き出し、できる限り多くの真実を伝えようとしている。そして、現在の普及への問題点を浮き彫りにし、その解決の糸口を探り、今後の展望を熟考している。

その調査に協力した耳鼻科医の一人、寺岡葵氏が20157月に亡くなった。書籍発行の5ヶ月前だ。寺岡氏は、不登校の患者へのBスポット治療をはじめ、精神科医の立場からのアプローチを語っている。そのような貴重な人たちの知見を公開していることに本書の意義を感じる。

Bスポット治療を実施している耳鼻科医の多くに、インターネットなどで知った遠方からの患者が来院している。この治療の効果、有益さを物語っている。

では、堀田医師はこの書籍を読んで「笑う」人に誰を想定しているのだろうか?誰に挑戦し、「笑ってくれ」と言っているのだろうか?

IgA腎症への扁摘パルス治療の浸透の際に「笑った人たち」は、従来のカクテル治療を提唱してきた重鎮であった。扁摘パルス治療を認めたら、これまでの自己を否定することになり、立場がなくなる医師たちだ。

Bスポット治療の場合は?医師の間でこの治療法が浸透したら困る人たちとは?

以下は私の勝手な推測である。

将来的には、現在まだ見えざる敵、「ビッグファーマ」(大手製薬会社)ではないかと考える。

病巣感染を根っこから消滅させるBスポット治療で患者が改善すれば、薬に頼る必要はなくなる。自己免疫疾患の患者数が減り、対症療法として使用されているさまざまな薬品のマーケットが縮小する可能性が出てくるのだ。

製薬会社にとって、これは見過ごせることではない。たとえ1薬剤であっても、その販売が下り坂を迎えることなど許しがたい、何としても防がなければならないのだ。

巨大な富とマーケティング力を駆使して、根本治療であるBスポット治療の否定にかかってくるかもしれない。医学界のさまざまな団体や政界と結託し、意図的な結果を出すための臨床試験など、ありとあらゆる手段で躍起になってくることが予想される。

ただ、堀田医師らによるBスポット治療の再興への活動はまだ始まったばかりであり、大手製薬会社のほとんどは欧州や米国にあるため、浸透を阻止しようとする動きはまだ先のことかもしれない。

それよりも前に、製薬会社からの恩恵を受けている者たち、実際に患者に薬剤を処方する医師による否定が考えられる。各学会や医局なども、それに絡み合ってくるだろう。

一医師が試しにやってみたBスポット治療に、「これは効く!」と、所属する学会かどこかでその効果を発表しようとしたとする。しかし、閉鎖的で、改革を嫌い、「伝統を重んじる」日本の医学界で、革新的な論を張れば、「パージ」されかねない。

そのような境遇を恐れず、さまざまな疾患において、医師がBスポット治療を提唱できるようになるには?

話が飛びすぎて、どちらが先かと思われるかもしれないが、もはやBスポット治療を知らずに医師が自己免疫疾患の患者を診ることなど、罪悪であると周囲が感じるほどになることが理想だ。Bスポット治療を取り入れないことで、「あなたが患者の病状を進行させている」のだと。

また、多くの患者がインターネットなどを通してBスポット治療を知ることも、治療の浸透に寄与するだろう。それを採用していない病院や医師は時代遅れであり、通院する意味はないと感じる状況になる。

それは、堀田医師がIgA腎症に対する扁摘パルスの効果を主張し続けて浸透していった過程でもある。時間はかかるだろうが、堀田医師らの精力的な活動により、意外にもそれは早く訪れるかもしれない。

以下、ネタバレ。

書籍では、Bスポット治療の普及に重要なこととして下記の3つが挙げられている。

1)上咽頭炎の診断とBスポット治療を標準化する
上咽頭炎を診断するにも、治療するにも、綿棒で軽くなでるだけではだめ。しっかりと広い範囲で擦過しなければ、適切な診断や治療の効果は望めない。

2)より多くの関連の科で上咽頭炎の診療を可能にする
現在、Bスポット治療は一部の耳鼻咽喉科で実施されているが、内科医や皮膚科医などが自ら上咽頭炎の診断や治療が行えるようになることが理想的。

3)塩化亜鉛の常備化
薬事法で劇薬に指定されている塩化亜鉛を常備していない施設が多く、その使用をためらう医師が多いが、1%塩化亜鉛は目に入れても安全なほどであるという説もある(実際、私も家で目薬と誤って点眼してしまったことがあり、一瞬「しまった!」と思ったが、しみることもなくその後に何の異常もなかった)。

書籍『道なき道の先を診る』は、病巣感染学の新たな時代を切り拓くトリガーとなることだろう。

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2015年12月31日 (木)

Bスポット治療の普及(1)

すべての真実は3つの段階を経ていく。
最初は馬鹿にされ、
次には激しく反対され、
最後には自明の真実として受け入れられるのである。

上記は、堀田修医師の新刊『道なき道の先を診る』の冒頭に紹介されている、ドイツの哲学者、アルトゥルショーペンハウアーの名言だ。 

堀田医師は、IgA腎症の扁摘パルス治療では順当かつ着実にこの3つの段階を踏襲してきた。そして、今や寛解をもたらす効果の高い標準的治療として広く受け入れつつある。

異端はスタンダードに。

最終地点に到達した際には、これまでにその道を阻んできたあまたの批判は、歴史の断片として静かに墓廟に閉じ込められることだろう。

この書籍は、すでに「自明の真実として受け入れられた」IgA腎症の扁摘パルス治療に続く次の治療法、Bスポット治療」について書かれている。

IgA腎症の治療でも、扁桃以外の病巣の一つ、上咽頭の炎症に対する塩化亜鉛の塗布が行われているが、このBスポット治療が、IgA腎症のみならず、多くの自己免疫疾患に有効であり、本書をきっかけに全国医師にこの治療法が普及することを願ってのものである。

Bスポット治療は、過去にかつては多くの医師が実践していた治療(1960年代)であるが、その普及はさまざまな理由により頓挫したという経緯がある。

IgA腎症治療の一つとしては知られつつあるこの上咽頭炎への塩化亜鉛の塗布が、子宮頸がん予防のHPVワクチン副作用(頭痛、めまい、倦怠感など)にも効果があることが、実際の患者さんの診療を通して伝えられている。

患者さんが、IgA腎症の患者さんと知り合いだったことから、この治療法を知って、症状がよくなってゆく過程、そして他の多くのHPVワクチン副作用の患者さんも改善してゆく様子は、すでにその効果を知っている者にとっても、温かい感動をもたらしてくれる。

また、Bスポット治療の提唱者、山崎春三氏や、Bスポット治療名付け親、堀口申作氏についても多くのページを割いている。耳鼻科医であった堀口氏がBスポット治療の効果に興奮を覚え、著書に「毎日の診療が楽しくてたまらない」と記していることについて、堀田医師はそれを「パンドラの箱を開けた気分になる」と説明している。

しかし、それほどに効果があり、かつては多くの医師が実践していた治療であっても衰退した。なぜか?普及が頓挫した理由についても、著者は冷徹に分析している。そして、同じ轍を踏まぬよう、地道に、したたかに、周到に、そのネットワークを広げ、さまざまな臨床の場で医師や患者にBスポット治療の有効性を感じ取ってもらう活動に尽力しているのだ。

確かに、そろばんを弾くことなく医療施設の運営はできない(Bスポット治療の診療報酬は低い)。二宮尊徳も言っていた。「道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である」と。

Bスポット治療を行う医師は激減したものの、今もなお、その効果からBスポット治療を続けてきた耳鼻科医がいる。患者と向き合う「医師としての矜持」を見る思いだ。

書籍の最後、「終わりに」記された「まだ、長い道のりだが、最初の一歩として、この本がまずは全国の医師の笑いものになることを期待したい」は、堀田医師の大いなる「挑戦状」ともいえ、強固な自信の表れと見て取れる。

また、反対があったほうが、パラダイムシフト時のコントラスト(命を吹き込まれるもの vs.葬られるもの)が明確になる。叩かれれば叩かれるほど、真実は強く深く周知され、後にそのエピソードは伝説として語り継がれる。ガリレオの地動説のように。

私は、この書籍はBスポットの施術を未だ行っていない耳鼻科医に患者さんが「Bスポットを行って欲しい」と提案する際にも有効ではないかと思う。書籍があれば説得力がある。

医師向けで、他の耳鼻科医師の説明や推奨のメッセージ、実際に効果のあったことなかったことも掲載され、怪しさや危うさは感じられないはずだ。ちまたにあふれる「トンデモ治療」とは一線を画している(というか、同列に扱うべきものではない)。

以前に、患者さん自ら耳鼻科医に提案してBスポット治療を受けることができるようになったという話を聞いたことがある。抵抗を感じる医師もいるだろうが、近隣でそれに成功すれば患者さんにとっては、時間と手間の大きな節約になる。

書籍には紹介されていないが、上咽頭の毎日のケアとして、私は綿棒とミサトールリノローションを使用して、鼻の穴から上咽頭に塗布している。綿棒は、成田記念病院の売店で販売されている。ネットでもAmazonで販売されていると聞く。

ミサトールリノローションは、梅のエキスで、残ったものを鼻の両穴から流してそのまま飲んでも差し支えない。

書籍の冒頭に紹介されている名言のアルトゥルショーペンハウアーは、その他にも真理を突いた数多くの名言を残しているようだ。そのうちの2つほど掲載してみたい。

才人は、
誰も射ることのできない
的を射る。

天才は、
誰にも見えない
的を射る。

堀田医師を「天才」と呼ぶと、「私は天才ではない」という言葉が返ってきそうだが、「天から使命を与えられた、誰にも見えない的を射る者」と解釈すれば、本書の題名、『道なき道の先を診る』にもつながるものがありそうだ。

船というのは、
荷物をたくさん積んでいないと、
不安定でうまく進めない。

同じように人生も、
心配や苦痛、苦労を背負っている方がうまく進めるものである。

その通りだ!これは治療の普及だけでなく、一般庶民の私にも当てはまる。人生の舵を取るには、たくさんの困難を経験する必要がある。また、それが、彩りを添え、人生の豊かさをもたらす。

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2014年12月19日 (金)

1日2回のBスポット治療

今日は受診日。

堀田先生のお話によると、仙台の堀田クリニックでは、パルス入院の患者さんに1日2回、Bスポット治療を実施しているとのこと。

私は入院中に1日朝1回だけだった。でも、2回することで免疫の暴走が抑えられ、それにより経口のステロイド服用期間も短くなるそうだ。自律神経失調症にもよく効くらしい。

仙台は、多くの患者さんにとっては遠方になる場合が多いけれど、Bスポット治療を1日2回も受けられるという特典はなかなか魅力的。

1日2回の「恐怖」と引換に、ステロイドの副作用が軽減。

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2014年10月20日 (月)

喉の炎症が「ためしてガッテン」で紹介

喉の異変に関するテレビ放送の番組のお知らせです。

10月22日(水)の午後8時、NHKの「ためしてガッテン」で喉の炎症から重大な病気につながるというテーマで放送されます。

私も出演。8月下旬に自宅と近くの公園にて取材を受けました。他にも、耳鼻科の医師や掌蹠膿疱症の患者さんも出演すると聞いています。

一般の視聴者向けですので、IgA腎症治療の深いところまでは紹介されませんが、病巣感染により腎臓病が発症するということがマスメディアに採り上げられることは、大きな一歩かと思われます。

お時間がありましたらどうぞご覧ください。

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2013年9月21日 (土)

Bスポット治療で電磁波過敏症が治る

昨日は、成田記念病院で堀田先生の受診日(最近は3ヶ月間隔)だった。

8月以来、仕事からのストレスから、手足の浮腫みと皮膚がピリピリして、電磁波過敏症が再発していたため(この症状は4年半前に扁摘パルスとBスポット治療(当時は大量に出血)を受けると治まっていたのだけれど、その前の7~8年間続いていた)、今回の検査で尿潜血を心配していた。

結果は潜血・蛋白とも陰性で一安心。浮腫みと皮膚のピリピりする症状を先生に告げると、「上咽頭炎のせいだよ」とおっしゃり、塩化亜鉛でグリグリをすると、これまでにないほど鉗子の綿に赤く出血。それまでは寛解後はほとんど血が付いたことがなく、あったとしてもうっすらとわかる程度だった。

昨日、この治療を午前中に受けると、午後のPC操作での仕事も皮膚のピリピリ症状なく、快適に進めることができた。

堀田先生は、最近、「日本病巣疾患研究会」を立ち上げられている。主に、上咽頭などの炎症から、さまざまな疾患が起こることを広く知ってもらい、その治療を普及してゆく活動だ。Bスポット治療は、現在、限られた耳鼻科で受けられるが、この研究会では内科を中心に普及させたいとのこと。

堀田クリニック(宮城県)では、先生の書籍をお読みになったIgA腎症以外の患者さんも多数、遠方からも来られているようだ。

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2013年1月23日 (水)

ヒトのiPSからの腎臓の再生医療

ヒトのiPSから腎臓細胞 京大グループが成功
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130123-00000006-asahi-sci
腎臓細胞の再生医療は、これまで動物の実験での成功は聞いていたが、ヒトのiPSから成功したという事実は、腎臓病患者にとって非常に期待できるものである。

再生研究グループの組織について
http://www.users.iimc.kyoto-u.ac.jp/~z59080/object.html

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2012年9月30日 (日)

扁摘パルス治療が普及段階へ

久々のブログ更新となる。

IgA腎症専門外来で通院している成田記念病院が新しくビルを建築し、9月からそちらでの診察が始まった。以前よりも駅から遠くなり、歩いて8~10分ほどかかるが、新しい院内は気持ちが良い。

私の予定の診察時刻は9時45分であったが、実際に診察を受けることができたのは、2時間近く遅れの11時半を過ぎていた。それを堀田先生に告げると、「Sachiさんだけだよ。そう言うのは。誰も文句いわない」とのこと。

みんな日本人の典型のような、心を空にして待ち続ける辛抱強い患者さんなのだろう。もちろん、私も本気で怒りをぶつけているのではない。

IgA腎症専門外来には、治癒への大きな望みを抱いて遠方からセカンドオピニオン等でいらっしゃる患者さんが多く、そのような患者さんの診察に先生が多くの時間を割いているのは知っているし、また、患者さんが家族とともに明るい顔になって診察室を出てくる光景を見るのは、こちらも気持ちがよいものだ。

また、私自身も、くだらない与太話をして、先生の貴重な時間をたくさん使わせてしまっているわけだし。

通常、受付を済ませてから(その直後に検査して)受診までに2~3時間(恐らく午後の時間帯の受診はもっとかかるだろう)はかかってしまうが、血液や尿の検査だけを別の前の日にあらかじめ済ましておけば早めに受診できるようだ。病院の近くに住んでいる人のみ可能な裏技だ。そこまでする気はないけれど。

私の検査値は、潜血は陰性、1日尿蛋白は前回0.14g、今回0.18gとほぼ安定。Bスポット治療は痛いけれど、血はにじまない。200歳まで生きても腎臓は機能してくれるとのこと。

ただ、急性の腎炎にかかって腎機能がいっきに悪化する可能性が絶対にないわけではない。そのような場合は、咽頭炎が原因となっている場合が多いので、その治療とパルスを行うことで処置が可能。

堀田先生の新刊『腎臓病を治す本』が6月に発行された。

「生活習慣のコツ」は意識して採り入れたい。特にストレス解消法は、知らず知らずのうちに自らストレスをためてしまいがちの患者さんには、お奨めの方法が掲載されている。

「就寝時と起床時にいいことを考える」はすぐに実行できるし、快適に一日をスタートできるだけでなく、自己の視点や生き方も変わってきそうだ。

また、IgA腎症腎症と同じような病巣を一次疾患とする腎臓病、糖尿病性腎症についてもページが割かれている。

腎臓病を治す本

書籍に掲載されている、大学病院を対象(n=59)としたIgA腎症の有効な治療法に関する調査結果の報告では、ダントツの1位で96.6%が「扁桃摘出術+ステロイドパルス療法が有効である」と回答している。

2位の57.6%で有効と回答があった治療法の「経口副腎皮質ステロイド剤」を大きく引き離している。

大学病院の扁摘パルス治療が浸透して、患者にとって望ましい医療環境が整いつつある。

国内の、いや世界中のすべての腎臓内科医が、適切な扁摘パルス治療の技術と知識を習得できたら、どれだけ透析を回避できる患者が増えることだろうか。IgA腎症治療のパラダイムシフトは始まったばかりだ。

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2011年6月27日 (月)

扁摘パルス療法の研究結果、国内・外で続々と

IgA腎症根治治療ネットーワークのDR.HOTTAの新コラムで、厚労省が実施していたランダム化比較試験(RCT)の結果が、腎臓学会で発表されたことについて、紹介している。

「扁摘パルスRCTで有意差あり」第54回日本腎臓学会速報
http://www.iga.gr.jp/column/007_20110620.php

RCT: Randomized clinical trial(無作為化[ランダム化]臨床試験)

厚労省の臨床試験の結果が出るほんの少し前に、ヨーロッパで最も権威のある腎臓の雑誌、オックスフォードジャナルの『NDT(Nephrology Dialysis Transplantation)』にて、中国人がこれまでの扁摘パルス治療に関する報告をメタ分析(過去に行われた複数の研究結果を統合して信頼性の高い結果を出すこと)してまとめた論文が掲載された。

「NDT」6月号から
http://ndt.oxfordjournals.org/content/26/6/1923.abstract
A meta-analysis of the clinical remission rate and long-term efficacy of tonsillectomy in patients with IgA nephropathy
<IgA腎症患者への扁桃摘出治療の寛解率と長期有効性のメタ分析>

この論文では、データベースから扁摘パルス、扁摘+ステロイド服用、扁摘もステロイドも使用しない従来の治療に関する研究を分析し、扁摘とステロイド(パルスまたは服用)の併用治療で寛解率が有意に高いことを結論づけている。

今後は、ランドマーク研究(従来、標準と考えられていた診療内容を、大きく変える結果につながる象徴的な成果を上げた研究)となるであろう、扁摘パルスの臨床試験が世界各地で実施されてゆく可能性が高まった(患者に対する倫理観の問題は、RCTにはいつの場合にも伴ってはいるが)。

それとともに一次疾患が腎炎を誘発するという研究も進んでゆくはずだ。メカニズムがより明確になると同時に、扁摘パルス否定派も考えを変えざるを得ない。

扁摘パルス治療がスタンダードとなる日も遠くないだろう

このブログの英語版を作らなければと思っていたが、その必要はなさそうだ(実際のところ、外国の患者さんがブログを英語で読めても実施施設がなければ患者は救われない)。これからは、海外で扁摘パルス治療を受けた患者さんのブログが続々と出てくるようになり、それらを通して、海外にこの治療が浸透してゆくことになるだろうから。

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2011年4月 6日 (水)

鼻咽腔炎の治療法

被災地、仙台で診療を続ける堀田修先生の新刊が予定通り出版された。

病気が治る鼻うがい健康法

IgA腎症の治療、扁摘パルスを受けた患者さんで、感染のある扁桃を摘出しても尿所見に潜血・蛋白が残る場合には、まず鼻の炎症を疑うが、その治療法についてわかりやすく記されている。

扁摘パルス実施機関であっても、鼻の炎症まで診てくれる腎内医師はいまだ少数派である。だから、患者自らこれらの知識を得ておきたい。

鼻の炎症には、副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)と鼻咽腔炎(慢性上咽頭炎)があるが、本書では耳鼻科医師でも見落としがちな(というよりは、大学での耳鼻科教育で教えないために、医師にはこの部分の炎症に関する概念すらなく、治療法ももちろん知らない。また、押しなべて言うと、医師は「根拠のない治療法」[比較試験等で実証されていない治療法]をあえてやろうとしない)鼻咽腔炎を扱っている。

これまでに、ブログでも、鼻咽腔炎や、その治療法である塩化亜鉛を鼻咽腔に塗布するBスポット治療について何度か記しているが、私自身、本書を読んで新しく知ることもあった。

これまで、鼻の炎症は、細菌やウイルスによる病巣感染から引き起こされると思っていたが、それらがない場合にも、鼻咽腔炎は起こるというのだ。「えっ、なんで?」

その原因となるものは、「自律神経の乱れ」。

自律神経と聞くと、通常はストレスが強く関連すると思いがちだが、それだけでない。寒い思いをしたとか、ほこりっぽい場所にいたとかなど、ささいなことからも起こりえるらしい。

これらの状況から炎症を起こした患者の鼻咽腔からは、病原菌は見つからない。感染を起こしていないのに、自律神経の乱れから鼻咽腔炎を発症し、腎炎や関節リウマチなどを誘因するというから、神経質な人は聞き捨てならない。

ストレスを感じたいと自ら希望する人はいないが、日常の中で、できるだけ感じずに済むような知恵やくふうが必要だ。その解決方法として、本書では、ストレスを感じたら、「とにかく寝る」こと奨めている。寝る前に、鼻うがいをして、首の凝りをほぐし、温めて、ふとんにもぐりこむ。

「ストレスで簡単に眠れない」という人もいるかもしれないが、とにかく脳の活動を休ませて、頭の中から一切のストレスを追い出そう。

また、巻末の「慢性上咽頭炎の塩化亜鉛治療を行っている医療機関」は、近隣にBスポット治療をしてもらえる耳鼻科があるかどうか調べるのに参考になるだろう。実際、塩化亜鉛を用いた治療を受けたくてもその情報がなく耳鼻科探しで苦労する患者が少なくないのだから。

さらに、書籍では、Bスポット治療のほか、自宅でできる鼻咽腔炎の複数の治療法を紹介している。摂取したい食品についても、できるだけ食事に採り入れたい。

病気が治る鼻うがい健康法

上の書籍に加えて、下記2冊を理解すれば、一般の腎内医師を上回る正しい知識を持つ、「最強の患者」になれるはずだ。

IgA腎症の病態と扁摘パルス療法

慢性免疫病の根本治療に挑む

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2011年3月14日 (月)

<<緊急>> 東北地方太平洋沖地震の安否確認と仙台社会保険病院について

恒志会の方から、仙台にお住まいの堀田先生の安否の確認をいただきました。土曜朝にたまたま電話がつながったとのこと(現在は電話、メールともつながらない)、お声は元気そう、ご家族ともご無事とのことです。

また、別の情報筋から、仙台社会保険病院は健在。加えて、大量の透析患者さんを引き受けて、24時間体制で透析治療を継続しているとの情報を得ました。

ウェブの情報でも、
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仙台社会保険病院では、今回の地震後、人工透析を受ける必要がある宮城県内の患者の多くを引き受けています。自家発電機の灯りに頼りながら、24時間態勢で1日に600人程度の患者の透析治療にあたっています。
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とのニュースを得ました。

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2010年12月14日 (火)

書籍『IgA腎症難民だった私の十八年』

扁摘パルス治療を受けた方、あるいは関心のある患者さんであれば、すでに堀田医師の『慢性免疫病の根本治療に挑む』と『IgA腎症の病態と扁摘パルス療法』を読まれていると思う。今回ご紹介する書籍は、扁摘パルス治療を受けられた患者さんの体験記。

IgA腎症発症から18年間、病気と自身にふりかかるさまざまな逆境の中で、扁摘パルスにたどりつき寛解された柴田豊さんの著書『神様からの教科書-IgA腎症難民だった私の十八年-』だ。

ネット上では、拙ブログを含め、患者さんのブログは多数公開されているが、初めて紙媒体での書籍としてまとめられたものが出版されたことに大きな意義があると感じる。

初版は今年8月にすでに発行されているが発行部数が少なく、アマゾンではすぐに調達不可能となってしまったため、こちらのブログでお知らせすることができなかった。自費出版のため、もう増刷されないのかと残念に思っていた。

それが、今回12月10日に第2版が出た。このような書籍は一般の書籍と比較して市場規模が小さくマーケティング活動(書籍の販促)の費用対効果が見込めないため、患者にとってはどれだけ有益な情報であっても大手出版社が手がけることはない(実際、アマゾン1位などのランキングは著者や出版社が「ネット上の集客テクニック」を知ってさえいれば比較的簡単にゲットできるものである)。

本書は、移り変わりの激しい書籍のトレンドに影響されることのない内容で、また、新たに発症する患者が今後いなくなることもないため、将来にわたって長くIgA腎症患者に読み継がれるものになるはずだ。

著者の柴田さんは、日本語教師をされているだけあって表現に富み、その筆力にそそられて「次はどうなる!」と、一気に読み進んでしまう。

圧巻はやはり、扁摘パルス否定派医師の見解の矛盾に気づき、仙台社会保険病院に転院し扁摘パルス治療を受けるようになる過程。この部分は同じ体験をされている患者さんの共感を呼ぶことだろう。いかに否定派医師が、患者の病気を治すという医療の大前提を無視して自己の立場にこだわり患者を不幸に陥れているか、従来からのIgA腎症治療にこだわる医師側の不条理が読み取れる。

一人でも多くの患者さんに本書を読んでいただきたい。「IgA腎症は一生治らない」と信じている人々を救う大きな転機を与えるものになるだろう

『神様からの教科書-IgA腎症難民だった私の十八年-』

ダウンロード版

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2010年11月 6日 (土)

治療経験者の多くが勧める扁摘パルス治療

このところ、仕事のスケジュールがずっと混んでいる状態が続いており、ブログの更新もままならずにいた。午後8時に就寝、午前2時に起床でやりくりしているが、疲労だけは翌日に持ち越さないようにと、睡眠時間は6時間はとるようにしている。

IgA腎症根治治療ネットワークで、第2回扁摘パルスアンケート結果(200例)報告が公開された。

PDFをダウンロードすれば、結果を一気に読むことができる。

パルスの方法による寛解率については、3週連続の仙台方式が53.9%、イタリア方式(主に2ヶ月に1回のパルスを3クール)が44.8%。満足度では、大変満足+満足が仙台方式で74.8%、イタリア方式では65.5%。

いずれも、仙台方式が上回っている。現実には、病態が軽度の患者にイタリア方式を勧める医師もいるため、炎症の程度から見た場合は、この差はさらに大きくなるだろう。

患者さんの生の声は直に伝わってきて興味深い。治療の結果別に示されているが、扁摘パルス治療の結果に満足の方でも不満の方でも、感想に共通していることが一つある。

結果に「不満」の回答者であっても、他の患者さんに早めの治療を勧めていること方が多いのだ。このことから、寛解に間に合わなかったことが悔やまれ、早期治療の重要さを強調されていることがよくわかる。

満足でも不満でも、扁摘パルスについてまだ受けられていない患者さんに勧めたいという気持ちは同じなのだ。

こんなに多くの扁摘パルス治療を受けた患者さんが、他人にも同じ治療を受けて欲しいと願っている状況がありながら、依然として扁摘パルス否定派医師の存在のために、治療の普及が妨げられている実態が続いている。

あと10年もすれば、もっと改善されているのだろうか。願わくば世界中のIgA腎症患者さんがこの治療の恩恵を受けられるようになっていてほしい

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2010年8月15日 (日)

IgA腎症の再発と医師の対応

今回の記事は、コメント欄にて、一人の読者の方に私が回答した内容であるが、他の方々にもお読みいただきたく、再度掲載した。

扁摘パルス治療を受けられる患者さんが皆、「自分は寛解するのだろうか」、「寛解しても再発するのでは」という不安を抱きます。

寛解に至らない、あるいは再発する場合には、“必ず理由があります”。

一つは寛解ポイントを越えてしまっていた場合です(早期治療を私がブログで促すのはそのためです)。

また、扁摘パルスを実施しても、その医師が他の病巣感染(扁桃以外の鼻や歯の炎症)の知識に乏しかったり、今回(*前回の「扁摘パルス実施機関への転院について」)のブログ記事に採り上げているような不十分な治療だったり、あるいは他の腎臓疾患を併発していた場合もあります。

患者の症状はそれぞれ異なるはずなのに、個々に応じたカスタムメイドの扁摘パルス治療ではなく、最初から単に『定型的』に扁摘パルスを実施している病院が少なくないのです。

原因を究明して、必要ならばさらなる治療計画を導入する必要があるのですが、その力量不足の医師が多いのが現状です。「IgA腎症は原因不明の病であるから」と片付けられ、その後の治療ができずサジを投げている。

上記の現況から「扁摘パルスをすれば必ず治るというわけではない」という意見がまかりとおったり、それを鵜呑みにするメディアの風潮 【マスメディアに対しては、この分野での研鑽をもっと積み、第三者機関としての真髄に迫る精神を養ってもらいたい。そしてより多くの人々を救って欲しい】 もあったりします。病院によっては寛解率を押し下げているところもあります。

このような未だ病院によって未発達段階の扁摘パルス治療なのですが、いずれは、「扁摘パルスは不確定要素が多い治療」といった、技量が中途半端な医師の主観が、患者が寛解に至らないことの免罪符にはもうならない時代が来ることでしょう。

ですから今は、信頼のおける実施機関を選択することが非常に重要になってきます。

ただし患者さんが、近隣にそのような病院があるかどうかを知るのは本当に難しいことですね。

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2010年7月24日 (土)

扁摘パルス実施機関への転院について

最初にかかった病院が、扁摘パルスを実施し、実績・経験を積んだ医師が主治医の場合は、運がよい。現状では、扁摘パルスをしていない病院のほうがいまだ多い。

この混沌とした状態はしばらくは続くだろう。従来の治療の信奉者の医師が突然に扁摘パルス推進派に鞍替えすることはめったにないからだ。

特に従来の治療に関する書籍を執筆していたり、長年著名な腎内医師として世間に認知されているような影響力のある医師や、オピニオン・リーダーとして崇められている権威ほど、自己の考えに執着しがちの傾向があり、変化を好まない。

変更すれば、これまでの自分がしてきたこと、存在自体をも否定することになってしまうからだ。これは本人にとって脅威だ。

だから、そのような腎臓内科の医師に当たってしまうと、扁摘パルスをしたいと思っても、病院探しからの苦労が伴う。この煩わしさがネックとなり、挫折してしまう患者さんもいる。

また、扁摘パルス否定派の医師へ通院していたIgA腎症患者さんが、IgA腎症根治治療ネットワークや当ブログをご覧になって、IgA腎症専門外来や紹介された扁摘パルス実施機関へ転院しようとする際にも、最初のハードルが立ちはだかる。

「前医にどのように転院の話を切り出そうか」

「イヤな顔をされたらどうしよう」

「何も話をしないで転院しちゃおうか」
などなど。

特に感情をあらわにするような医師だと、手切れ金がわりにイヤミのひとつも言われかねない。その医師が扁摘パルス否定派であること自体が、すでに患者に罪を犯しているのにもかかわらずだ。

「扁摘パルスを受けても治らないし同じだよ」
…やったことのない医師ほどこのようにいう。腎炎を一生治らないものと、昔の説を信じている。実際は扁摘パルスをすればするほど、その効果を実感するはずだ。

「そんな治療方法は根拠がない」
…自己の知識をアップデートできていない医師、または歪められた研究報告(実態を知れば、臨床試験には恣意的なものがあまりにも多いことに愕然とするだろう)を鵜呑みにしている医師がこういう。医療は進歩しているのに、成果を上げている治療が別にあっても、立場にこだわり、患者を治すための医療という大前提を忘れている。

「その治療はもっと悪化してから考えればよい」
…あまりに無知である。扁摘パルスは腎症が進んでからの寛解ポイントを過ぎてからでは手遅れだ。早期発見、早期治療で寛解率が高まる。

しかし、これらの前医と縁を切る際の不快な体験も、いっときだ。すべて大切な自分の体を守り、“IgA腎症とも縁を切る”ための試練と考えよう。その「後味の悪さ」を打ち消してあまりある「寛解」というこの上ない福音が待っているのだから。

医療を提供する医師とそれを受ける患者という構図からすれば、患者は圧倒的に弱者である(最近では患者の権利のみを誇張するモンスターペイシャントの現象もあるが)。しかし、医師を選ぶ権利、治療法を選択する権利は患者にある。

さらに今では、正しい知識という点で、患者のほうが医師を凌駕していることも少なくない。日々数十人の患者を診ている専門家である医師よりも、一患者が自己の体を通しての諸現象や病態の変遷の観察、積極的な情報収集からの学びにより、本質を獲得できているのだ。

転院する病院の情報は、あらかじめしっかりと得ておきたい。ここを誤ると、せっかくの苦労、決断が無駄になる。

病院によっては、
・扁摘だけをしてパルスをしない
…寛解する人も中にはいるが、寛解率は高くない。病巣だけをとればよいというものではない。乱れた免疫システムをリセットする必要があるのだ。

・パルスだけを実施、扁摘をしない
…上記の逆。一次疾患の病巣を根治することがなければ、例え寛解しても再発率が高い。

・パルスが仙台方式(3週連続の3クール)ではない
(パルスが1クールだったり、2ヶ月おきに3回などのパルス)
…炎症の強い患者には効果が無く、腎不全になってしまうことがある。また、寛解したとしても、再発した場合に、他に残っている病巣が原因なのか、効果の低いパルスが原因なのかが判別しにくい。

このような場合もあるので、転院する先の病院が、効果や寛解率の高い治療を実施しているかどうかを確認しよう。このブログを読まれている患者さんであれば、どんな方法が最善なのかは承知していることだろう。

パルスでのステロイドの副作用は誰もが心配することだ。医療には、リスクとベネフィットの両面がある。だが、それを踏まえた上で、治療が十分でなかった場合に将来苦労(腎不全や透析)するかもしれないリスクと、パルスの副作用のリスク(これもいっときである)を比較したら、どちらのリスクが深刻なのか考えてみよう。

せっかく受ける貴重な機会(ほとんどの患者は一生に一回だけパルスを受ける)を、わざわざ効果の低いものにしてしまえば、悔いが残るはずだ。

転院後の段取りからすれば、転院する場合には前医の紹介状が必要である。扁摘パルスをする医師にとっては、いきなり何の情報もなしに治療を行うことは万全とはいえない。腎生検やこれまでの治療の情報などの大切なデータが、扁摘パルス治療やその後の経過にも活用される。

もちろん、前の医師と相性があわず、何の情報も持たされずに扁摘パルス実施機関に「駆け込み転院」される患者さんもいる。そのような患者さんを医師が拒否したら難民になってしまうので、受入れはするが、駆け込みはあまりにも前医がガンコな場合の最終手段である。

そうは言っても、紹介状をもらうのに前医と顔を合わせたくないという人も多いだろう。

まずは、電話をしてみよう。看護師さんなどに相談するのもよいだろう。

私の場合、主治医はいつも病院にいるわけではないので、電話で看護師さんに、「鼻の治療もしたいので、堀田医師への紹介状をいただきたい」と伝えた。紹介状を用意していただき、数日後に診療科の受付に取りに行った。

新しい病院には、紹介状と併せてこれまでの検査結果も持参したい。

転院は扁摘パルス治療を受けるための大きな難関のひとつであるが、「大きな一歩」でもある。壁を乗り越えて行動した者には未来が開けるのだから。

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2010年6月16日 (水)

IgA腎症根治治療ネットワークの記事をご紹介

前回の受診の際に、先生が取材を受けられたことを聞いていた。IgA腎症根治治療ネットワークを見ると、日本医事新報の記事が掲載されていた。

内容は医師向けであるが、こちらのブログを読まれている方であれば、ほとんどを理解することができるだろう。

http://www.iga.gr.jp/pdf/4494p034_041meet13.pdf

ポイントをまとめてみた。

●IgA腎症は1968年初めて報告された疾患で、当初は予後良好と言われたが、今は発症20年後には4割が透析導入に至っている

●IgA腎症の発症早期に扁摘パルスを実施することで高い寛解率を得られる

●IgAは粘膜免疫防御を担う接着分子であり、IgA腎症患者は粘膜系のどこかに慢性的な炎症(病巣感染)を持っている

●炎症自体は白血球の好中球とマクロファージが糸球体の毛細血管を断裂させることで引き起こされる。

●免疫の司令塔はリンパ球であり、ステロイドパルスによりリンパ球を抑制できるが、飲み薬のステロイドだけでは好中球とマクロファージを抑制してもリンパ球までは抑制しない

●パルスの効果は半年ほどで、扁摘をしないと、パルスによって消失した扁桃のリンパ濾胞が完全に元にもどってしまう。パルス先行の場合は半年以内に扁摘を実施するのが望ましい

●昔の本では、血尿は腎炎を悪化させないと記されているものがあるが、血尿は糸球体の血管の破壊から起こるのであるから、血尿を甘く見てはいけない

●他の疾患での血尿との区別は、尿検査にて変形した赤血球があるかどうかで判断できる

●IgA腎症患者の2割が自然治癒するが、その場合には理論上は扁摘パルスが過剰治療となってしまうが、その2割を予測することは不可能。過剰治療による不利益(副作用など)と、治療不足による不利益のどちらが深刻かを考えた場合、不足治療による不利益のほうが大きい

まだまだ、重要なこともこの記事に掲載されているので、患者さんはぜひ一読ください。

http://www.iga.gr.jp/pdf/4494p034_041meet13.pdf

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2010年5月22日 (土)

尿蛋白のみはマクロファージが原因

昨日は通院日。

検査結果は良好(尿蛋白・潜血陰性)。クレアチニン値がわずかに上昇(0.83mg/dl、ほとんど誤差の範囲)であったが、先生は筋肉量によっても変わると言われた。

確かに思い当たることがある。毎日実施している踏み台昇降の台を12cmほど高くしたのだ。最初はきつかったけれど、太ももの筋肉がついたためか楽にこなせるようになった。食事で摂取している蛋白質も以前よりは多めなので、筋肉がつきやすくなっている。

以前から疑問に思っていたことが、先生の説明から解明した。

私は風邪や副鼻腔炎がひどくなると、自宅での検査でわずかに尿蛋白が増える。けれども、扁摘パルス退院3ヶ月後に尿潜血が陰性化して以来は、病巣感染があっても潜血は出ない。

IgA腎症が発症した際にも、潜血よりも尿蛋白が先に出始めた(通常はこの逆のケースが多いらしい)。

それは、潜血には好中球が関係しているとのことであった。尿蛋白だけの場合はマクロファージが原因となっていて、わずかな炎症の場合はマクロファージが腎臓に付着し尿蛋白のみが出るそうだ。

副鼻腔炎には現在、微酸性電解水と梅肉エキスを、ときどき使い分けて併用している。昨年までは、塩化亜鉛を使用していたが、先生がおっしゃるには微酸性電解水は塩化亜鉛のように皮膚を焼かないので量を多めに使ってもよいそうだ。

2週間ほど前から微酸性電解水を使用しているが、私の鼻の菌には微酸性電解水が効き目があるようだ。

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2010年4月14日 (水)

扁摘パルスを取り巻く医学界の状況

友人から勧められた本、「傷はぜったい消毒するな」を読んだ。

あらかじめお伝えしておくが、必ずしもすべてのケースに対して、消毒をしてはいけないと警告する本ではない。適切な消毒が必要な場合もある。

著者は、熱傷専門医であり、従来の「消毒して軟膏ガーゼで創面をガーゼで覆う」という治療を問題視し、ヤケドを消毒せずラップを用いた「湿潤治療」を提唱している。ケタ違いの治療効果があり、治りも早く、痛みもない。

それなのに、いまだ痛くて、治りの遅い治療しか施していない熱傷専門医が多い状況を憂えている。

この書籍を読んでいて、現在のIgA腎症治療と非常に似通っている、医療業界を取り巻く環境を説明する文章につきあたった。開拓者にはつきものの周囲との対立の構図を、見事に表現している。

本文をIgA腎症治療や扁摘パルスの状況に置き換えてみた([ ]内はもとの言葉)。

----------------------------
ところが、
IgA腎症の治療[熱傷の治療薬]に関する限り、このような淘汰が起きていないのである。<省略>この異常事態をなぜ腎臓内科[皮膚科]の先生方が問題にしないのか、私は不思議でならない。
古い時代の
カクテル治療[軟膏]、古い時代の治療手技をそのまま引きずっているのが現在のIgA腎症[熱傷]の標準的治療である。

これをたとえて言えば、最新式の車に手動式の方向指示器がついていて、車内灯の代わりに提灯がぶら下がり、木炭自動車の木炭用タンクがついているようなものだ。しかし、車の設計者も製造業者もそれを普通だと思っているし、購入したユーザーもそういうものだと考えていて、手動式の方向指示器で車線変更の合図をし、暗くなれば提灯を灯し、使ってもいない木炭用のタンクを邪魔にも思っていない。

おまけに学会に行くと、手動式方向指示器を開発して有名になった教授や社内用提灯の発明で学会の理事になった先生や木炭自動車を開発した大学医局の関係者が大勢いるわけだ。

だから提灯はちょっと古臭いのでは、なんていう意見を言おうものなら「俺の提灯を否定するとはどういう魂胆だ」と一喝されるし、木炭用のタンクをなくしてスペースを広く使おうという新車が販売されそうになると「俺の目の黒いうちはタンクをなくすことは許さない」と恫喝されることになる。

<省略>
そして、何より、
扁摘パルス[湿潤]治療を認めることは、自分たちが行っている治療が間違っていたと認めることになってしまう。要するに、扁摘パルス[湿潤]治療の普及はIgA腎症[熱傷]治療を実施していない[の教育機関としての大学]病院を無価値なものとしてしまう。これはまさに天動説の知識が地動説の時代になって全く無意味になったのと同じであり、パラダイムシフトが起こる出来事の典型と言える。

だからこそ腎臓[熱傷]学会も腎臓[熱傷]専門医も扁摘パルス[湿潤]治療を認めるわけにはいかないし、むしろ全力で従来の治療の正当性を声高に主張するだろう。そして、扁摘パルス[湿潤]治療のトラブルを見つければ針小棒大に騒ぎ立てるはずだ。自分たちの立場を守ることに汲々とし、患者を守るための医療という大原則をどこかに置き忘れてしまうのだ。
----------------------------

医学界では、それまで世界中で標準とされてきた治療法が、新たな治療法の出現によって否定される現象が起きつつある。

ただし、すべての患者がその恩恵を受けるには、まだまだ時間がかかる。患者を幸せにする治療法の浸透を邪魔する集団、古い考えに固執し自己の立場を守ろうとする専門医がいるからだ。

患者がそれらの医師に新しい治療を求めようとすれば、彼らは新しい治療法に対して「いかがわしいもの」、「怪しい治療」、「マニアックな説」として否定し、遠ざけようとする。

まったく憂慮すべき事態であるが、普及の過程においては、患者自身が情報収集し、大切な自分の体を守ってゆくしか方法がないようだ。

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2010年2月21日 (日)

片腎のフィギュアスケート選手

オリンピックシーズンはどうしても気になるので、ヤフーの速報をモニターの1/4ほどのスペースに開きながら仕事をしている。

モニターのスペースが作業場であり、19型ワイドを使用しているが、常時6~10個以上のファイルやアプリケーションを立ち上げキーボードを叩く環境の中での、スペース25%は大きな比重である。

速報を自動更新にしておけば、競技の最新情報を見ることができるので、チラチラと横目で見ながら「この選手はテレビで見なければ」という場面になるまで、PCに向かって仕事を継続できる。

一昨日は、男子フィギュアスケート。

高橋大輔選手を含む日本人男子を応援していたのはもちろんだけれども、外国勢ではブライアン・ジュベール(仏)を応援していた。実績・実力からしてもメダル候補。エールを送るのは、イケメンで4回転ジャンプに果敢に挑戦してくるという彼の姿勢に共感しているからだけではない。

彼は、なんと片腎の選手なのだ。腎臓に関係があると妙に親しみを感じてしまう。

ブライアン・ジュベールは生後11か月に片方の腎臓を感染症で摘出している。普通の人の半分の腎臓でも、ここまでがんばれるのだと思うと、「自分もまだまだやれる」という気がしてくる。

残念ながら、今回のオリンピックはショートプログラムから不振、結果は18位。現在25歳、フィギュアスケート選手としては熟年に入る。オリンピックはこれが最後だろうけれど、可能ならば今後もテレビの画面でジュベールを見続けたい。

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2010年1月16日 (土)

IgA腎症発症から10年後の扁摘パルスで寛解(meiさんのケース)

昨日(1/22)は成田記念病院への通院日。尿蛋白・潜血ともに陰性。クレアチニン値は0.78mg/dlと、尿検査、血液検査は良好。

鼻咽腔炎の塩化亜鉛の塗布に加えて、副鼻腔炎の治療もしていただいた。右の鼻の穴の奥5cmほどのところに炎症があり、膿や血のにじむところがあるため、長い綿棒にて消毒。

-----------------------------

ブログをご覧になっているIgA腎症の患者さんが扁摘パルスの治療を受けた後に寛解したという報告を聞くのは、私にとっても大きな喜びのひとつでもある。

meiさんは、10年前にIgA腎症を発症し、医師から「治ることのない病気」と聞かされ長い間、進行遅延の薬療法を受けていたが、医師の言葉に理不尽を感じたことから、昨年8月に堀田先生のもとに転院、すぐ扁摘パルスを受け、羅病期間が長かったにも関わらず、今年の1月という早期に寛解された。何がきっかけとなるかわからない。

このようなご自身の体験をお伝えしていただけることは、同じIgA腎症患者さんにとっても励みになり、病気に向き合ってゆく勇気を与えてくれる。

━━IgA腎症になられるまで検査結果と、腎生検の診断確定の状況についてお教えいただけますか。当時の主治医の考えはどのようなものでしたか。

10年前に、大学の春の健康診断で潜血、蛋白尿の陽性反応がでたため、近隣の病院を受診しました。

当時は現在と違い、検査結果をプリントアウトして病院から渡されるということはありませんでした。正確な数値についてはわかりません。いちばん大切なところなのですが…。ただ、炎症の程度が強かったことは聞いています。

腎生検後の診断は予後比較的良好群に属し、将来とも透析の心配はないとのことでした。そのような診断にも関わらず、私は大変将来を悲観して、嘆いたことをよく覚えています。

透析の心配がないということがなにを意味するのか、また、腎機能の落ちていく仕組みについての説明もなく、ただ「不治の病です、原因はわかりません。透析にはならないと思います」という説明だったので、置かれている状況が理解できませんでした。

私も家族も、その医師の説明を完全に理解、あるいは納得したわけではありませんでしたが、治療の方法は病院の医師たちのチームで出した結論であり、その方法が最先端であるという説明があったので、受け入れることにしました。

今だったら、このような説明では決して納得しませんが…。また、10年前はセカンド・オピニオンという言葉自体も一般的ではなかったように思います。

その後、すぐにステロイドの治療に入りました。半年間プレドニンを服用したところ、大変効果があがり、蛋白尿は0.2g/日程度まで回復し、試験紙では陰性化することも多かったのです。

当時の主治医によると、IgA腎症の場合、0.5g/日を目標としたいとのことでしたので、好成績だったと思われます。その後、ステロイドを減量し、中止しました。

ただ、ステロイドを中止した時点でいずれの診断もありませんでした。「寛解」や「欠損治癒」もしくは「治りました」等の言葉、あるいは「今、病状が落ち着いているだけです、治ったわけではありません」等を聞いていれば、その後の方向性を見出すことができたかもしれません。

━━扁摘パルスを決断するまでの経緯は?


長期間、潜血、蛋白ともに1+程度で落ち着いていましたが(今思うと恐ろしいのですが、そのような状態で落ち着いていると思っていました)、ここ1年ほどの間に潜血、蛋白の数値が上がってきました。また10年前とは違い、IgA腎症の治療方法をめぐって様々な発展が起こっていることをネットなどを介して感じました。その情勢を鑑み、改めて大学病院の医師に扁桃腺摘出をお願いしたい旨、申し出ました。

しかしながら、私の検査結果(2009年5月採取)を見る限り、潜血がないので(実際はありました)、扁桃腺摘出の対象とはならない、糸球体毛細血管炎はすでに燃え尽きた状態である、という説明でした。

それには当然納得がいかなかったので、大学病院からの帰りの車中で病院に予約を入れました。そして堀田先生に診察していただくことにしたのです。

幸いにも受診のキャンセルがあったそうで、あまり待たずに診ていただけることになったのも大変幸運でした。

━━ご家族からは扁摘パルスへの理解をすぐに得られましたか?

より良い、積極的な治療を受けられるとのことなので、皆で相談し、納得しました。

━━入院中はどのように過ごされましたか?不安や期待などいかがでしたか。

扁桃腺摘出手術に関してはすべて順調だったため、これといった問題はありませんでした。

ステロイド・パルスでの入院中は、様々な情報が耳に入ってきましたので、悲観したり、楽観したりと感情が揺れ動いてしまうこともありました。検査結果にも一喜一憂してしまいました。

━━治療での副作用はいかがでしたか。どのように対処されましたか。

ニキビが少しありますが、軽度なのであまり気になりません。
薬を処方して頂きましたので、治ってきています。
他には気になる副作用はありません。

以前の治療では、副作用に悩まされましたので、今回の治療では、快適に日常生活を送れたことはとても幸せなことだと思っています。

━━入院中、そして退院後の尿所見の経過、血液検査結果はいかがでしたか。

扁桃腺摘出手術後、一時的に潜血・蛋白尿ともに3+、1.5g/日(蛋白尿)まであがりました。その後はパルスを受け下記の通りに改善してゆきました。

2009年8月
・パルス1クール後
  潜血2+、蛋白0.5g/日
・パルス2クール後
  潜血2+、蛋白0.4g/日
・パルス3クール後(退院時)
  潜血1+、蛋白0.3g/日

・退院後10日目の診察時
  潜血1+、蛋白-
・退院後1ヶ月と10日目の診察時
  潜血±、蛋白-
・退院後2ヶ月目の診察時
  潜血±、蛋白-
 (塩化亜鉛の塗布の実施)

2010年1月
・退院後4ヶ月半目の診察時
 潜血-、蛋白-

━━寛解されたことで現在の生活において変わったことはありますか。

大きな枷(かせ)から解放されたような感覚はあります。ただ、今回の治療と堀田先生への感謝の気持ちを大事にしたいので、入院中以上に体調に留意しつつ、大切に一生を送りたいという気持ちが強くなりました。

生活上の具体的な変化はあまりありません。

━━病気になったことは不幸ですが、この体験は大きな意味があり、後の人生をきっと豊かなものにしてくれるはずです。

病気になったり入院して初めて気づくことがあります。晴れて寛解になった後は、「病気になったことも、寛解したことも、これは『神様からの贈り物』だった」と思えます。病気で苦しみ、悩むことで、心身を浄化させてもらえたのだと。

今だから、そう信じることができます。私がこのブログを運営しているのも、健康になってしまうと忘れがちな、治ったときの感謝の思いをずっと持ち続けたいという意志の発露からです。

IgA腎症の患者さんへのメッセージがございましたら、お願いいたします。

私は発症してからの期間が長期にわたっていたため、寛解および欠損治癒という治療目標を半ばあきらめたまま、堀田先生のもとを訪ねました。そのような状態にならずとも、腎機能を少しでも長持ちさせられれば、という消極的な気持ちでした。

しかしながら、「寛解するかどうか、ぎりぎりのところだが、とにかくやってみよう、きっと良くなる」と堀田先生に積極的な治療を勧めていただきました。
その言葉をいただいたときに胸がいっぱいになってしまいました。

前医のもとでは、「不治の病」と言われており、一生逃れられないものと思っていました。

少しでも早く扁桃腺を摘出したほうがいいとの堀田先生のお考えのもと、初めて病院に伺ったその日のうちに先生自ら耳鼻科に予約をとってくださり、同日中に手術の日程が決まりました。

再度堀田先生にお目にかかったときにはもう治るための準備、という希望に満ちた感覚の中にいました。

━━堀田先生の行動の素早さは、あちこちで耳にします。私の場合も最初の受診中にすぐに、耳鼻科の先生と連絡をとってくれて、扁摘のためのスケジュールが、あっというまに決まりました。

常に患者さんが最善の可能性を享受できるよう、その場でできる限りのことを、即座に臨機応変に実行、対応してくれます。

実際の治療は扁桃腺摘出手術、ステロイド・パルスを入れてちょうど1カ月間を要しました。私の場合、パルスを終えて10日目には蛋白が陰性化したので、それまでの10年をたった1カ月と10日で塗り替えてしまったという印象があります。

そのくらい、私にとって今回の治療は劇的な効果をもたらしてくれるものでした。

もし、昨年の5月の時点で大学病院の治療方針に従っていたなら、今頃は降圧剤を服用しつつ、腎機能が静かに落ちていくのを眺めていただけだと思います。

寛解して欠損治癒の状態となった今、日常生活には制限は全くありません。食事制限もありませんが、運動に関しても何をしてもかまわないとのことです。全く世界が変わってしまいました。

尚、今後はステロイドを急速に減量し、予定よりも4カ月早く投薬が終わることになります。ステロイドから早期に解放されることも嬉しく思っています。

Nigaoe_ss_510年前といわず、現在でも、腎炎の進行遅延の治療しか受けられない人々が依然として多い。meiさんが長い羅病期間にも関わらず扁摘パルスで寛解したことは非常にラッキーなことだ。もちろん、扁摘パルスを受けるまでに、進行遅延ではあっても前医の腎臓を守る治療によって、腎機能をある程度は維持できたことは、その後の扁摘パルスでの寛解に貢献していたといってもよいだろう。

中には、腎炎の進行が非常に早く、発症数年でも扁摘パルスでの寛解に手遅れという方々も少なくない。そのようになる前に、ぜひとも患者自らが現状の治療を見直し、自分は今何をすべきか、前向きに行動をとっていただきたいと願う。

私は医療の臨床比較試験報告書などを翻訳する中で、現在の医療が、なんともエビデンス偏重に傾いていることかと危惧を感じることがある。中でも罪深いのは、比較試験の方法、患者の登録基準、割り付け、試験期間、測定方法、統計解析など、あらかじめ試験実施者が望んでいる結果を出せるように、実施されているようなものである。

昨年ある大学病院が厚労省の支援を受けて実施したIgA腎症の扁摘パルスの比較試験は、まさにその目的のものだ(「扁摘に有意性なし」と、自らの治療方法を正当化させるアリバイ作りのための臨床試験)。こんな臨床試験に、今問題になっている国のお金を無駄に使って、しかも将来、患者に不利益を被らせるような報告結果を出していることに非常に腹が立つ。

無駄なだけでなく患者の透析の可能性や国の医療費を増大させるような試験にお金を投入するくらいなら、そのお金、私にちょうだい。そうしたらIgA腎症の患者さんの治癒の活動のために、もっと有意義に使ってみせる。

また、製薬会社の市場獲得での利益が優先されていると思うような比較試験さえある。一般の人々はこのような事実を知るよしもない。

これら試験結果を現場の医師は利用せざるを得ず、本当に患者にとって意味のある治療が退けられているとしたら、今の医療に発展はない。EBMに基づく医療だけでは医師は患者を救えない。枠やしがらみにとらわれず、一人一人の人間として、どうしたら目の前の患者の病気を治せるのか、真剣に向き合ってほしい。

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2009年12月21日 (月)

扁摘パルス後の鼻の炎症を梅肉エキスで治す

IgA腎症患者で扁摘パルスを受けた後に、尿所見に異常(潜血)が継続しているとしたら、扁桃以外にも一次疾患となる病巣を宿していることが原因だ。

仙台方式では扁摘パルスで潜血が消えるのは8割(羅病期間が長くても潜血は消える)。潜血が消えない残りの2割は、さらなる病巣感染の徹底的な根治治療が必要になる。

ところが、それら扁桃以外の病巣感染については、現在のところ、腎臓内科医は積極的に見つけ出そうとしない。専門外のこととなると腎内医師は関心をもたないのだ。

というか、現在の萎縮医療(保身医療)の傾向のせいか、医師は義務以上だと思うこと、リスクの可能性があると思われることをできるだけ回避しようとし(訴訟リスクのあるモンスターペイシェントの急増で医師は「余計な世話など焼かないほうが身のため」と士気が低下)、あえて自ら試みようとしない。

深層に「患者の病気を治してやりたい」という、本来、臨床医が持つべき志が欠けてきているのではと感じられる。

それでも、いまだIgA腎症の発症メカニズムを理解できずに臨床に生かせない扁摘否定派に比較したら、扁摘パルスを実施している腎内医師のほうが罪は軽い。

私は、扁摘パルスや鼻炎の治療後、尿所見の改善とともに細菌による皮膚病(バージャー病)や肩関節の痛みも治癒していることから、IgA腎症も病巣感染が引き起こすことを確信している。一患者としては、腎内医師の多くが日々患者を診ていながら、これら症状からIgA腎症と細菌感染とを関連付けできないことのほうが不思議だ。

IgA腎症に関する考え方や治療方針が医師によって、これほどまでに異なる疾患であるのだから、患者は今のところ、自らその一次疾患をつきとめなければならないわけだ。

そんな中、病巣感染とIgA腎症との関係を理解する病院も出てきているようで、「腎生検の際に、扁桃とともに、鼻や歯の炎症について調べてもらった」という、病巣感染に精通した病院の話も聞く。できれば、このような医師のもとで扁摘パルスを受けたいものだ。扁摘パルスで寛解した後にIgA腎症の再発があったとしても、医師が発症メカニズムを理解していれば、何が原因となっているのかをつきとめてもらえるから心強い。

扁桃以外の一次疾患で多いのが、1番目に鼻の炎症(鼻咽腔炎、副鼻腔炎など)、2番目が歯の炎症(齲歯、歯周炎など)である。

私はパルス入院中は塩化亜鉛の鼻咽腔への塗布を受け、退院後は塩化亜鉛の点鼻を自分でしていた。

塩化亜鉛の点鼻は、多量に長期間継続すると人によって臭覚が鈍くなることがある(使用を中止すると元に戻る)。そのため、私は1ヶ月ほど塩化亜鉛の点鼻を中止していたが、風邪をひいてしまったこともあり、副鼻腔炎による右鼻のつまりを感じていた。

すると、たまたま堀田先生から梅肉エキスの点鼻についてお教えいただき入手した。

実は今年初めのパルス入院中に梅肉エキスのうわさは聞いていて、私もずっと試したいと思っていたものだ。

果たしてその梅肉エキスの有効性は…

手間かかる割に(使用のたびに梅肉エキス入りの乾燥した綿にお湯をしみこませて、小さなボトルで吸い取る作業)、効果ないじゃん。期待していたのに。液が鼻にうまく回ってないのかなぁ。よし、1回分を全部、右鼻に入れてみよう。

今度は仰向けになった状態で液の全部を、つまりのある右鼻のみに注入してみた。

すると、しばらくして鼻の通りがよくなってきたのだ。スゥスゥと空気が鼻から喉へと、しっかりと貫通する。副鼻腔炎での腫れがひいたことを実感できた。

私は、最初の2週間、使い方を誤って使用していた。2日に1回の頻度で点鼻していたのだ。

製造販売元のアダバイオに電話すると、担当の大澤さんが、正しい使用方法についてていねいに説明してくださった。

理想的なのは、朝と夜1日2回の点鼻で、やはり寝た状態であごを少し上にむけた姿勢(5分間)が、患部に液がゆきわたるそうだ。喉に下がってきた液はそのまま飲んでも大丈夫。

夜は、入浴後の鼻水がしっかりとれた状態で点鼻するとさらに効果が高まるような気がする。また、もともと、梅肉エキスには血流改善効果があるようだ。

梅の効能は健康に関心のある人であれば、ここで例に挙げるまでもなく、よく知っていることだろう。

この梅肉エキスは青梅から抽出されたもので、堀田先生と群馬県のアダバイオが2年の開発期間を経て、最近商品化されたものであり、「ミサトール リノローション」という。群馬県は梅の産地でもあり、アダバイオは地元産の青梅を原料とした商品に注力している。

開発期間中、IgA腎症以外にも10数種の自己免疫疾患(リウマチなど)をもつ患者さんに、この梅肉エキスが試され、いくつかの疾患に効果を得ているそうだ。

梅肉エキスの良い点は、塩化亜鉛の点鼻では堀田先生の受診をしていないと処方してもらえなかったが、これは、現在、全国の医療機関で購入できるようにすすめていることだ。また、梅のエキスを使用しているため、塩化亜鉛に比べて刺激もほとんどなく嗅覚に影響もない。

これまでミサトール リノローションは、堀田先生受診の患者さんが中心であったが、今後は、フリーダイヤルでの注文に加えて、ネット販売や薬局での市販も検討しているとのこと。

鼻咽腔炎、副鼻腔炎がある方には、ぜひともお試しいただきたい。詳細は下記フリーダイヤルまたはホームページまで。最初は容器付きのパッケージの購入が必要であるが、次回からは洗浄剤のみですむ。

梅肉エキス鼻洗浄器剤について
商品名:「ミサトール リノローション」
Tel:0120-87-0615

http://www.adabio.co.jp
会社名:AdaBio(アダバイオ)株式会社
担当:大澤さん

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2009年12月 9日 (水)

プレドニン終了後も風邪に注意

不覚にも風邪をひいてしまった。

これまで、扁摘後にプレドニンを飲んでいたにもかかわらず風邪を1度もひかずにきたのに、今回の風邪のおかげで「風邪をひかない更新記録」がパァだ。非常にくやしい。

プレドニンが終わるので、油断していた。薄着で買い物に出かけたり、エアコンの低い温度のままスケート競技を連夜見ていたりしたため、このところ2回続けて風邪になってしまった。

扁摘をしているので、さすが喉は痛くならない。鼻水がたくさん出て、頭痛がした。関節のふしぶしがきしんだ。

尿試験紙では潜血は陰性、尿蛋白が(±)~(1+)に増えたが、現在は元に戻りつつある。

それでも扁摘をしていると、風邪の重症化を防げる事を実感した。

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2009年11月20日 (金)

読売新聞『医療ルネッサンス』腎臓病記事の取材

読売新聞、医療ルネッサンスへの掲載日が決まりました。

11/25(水)朝刊です。

★★★★★★★★★★★★

昨日、読売新聞東京本社の医療情報部の記者さんが、遠方から私の自宅に見えた。2時間半ほど取材を受けた。前日にブログをご覧になったとのことで夕方に連絡を受けたが、次の日にすぐに来られるとは、さすがに記者の方は腰が軽いと感じた。

私は外出する場合、最低3日前までには予定を立てないと、重い腰を上げる気がしない。

後におっしゃるには、ニュースを担当していたときは、「その日の終わりにどこにいるのかは予想がつかないことが多かった」とのこと。事件があるところに真っ先に駆けつけなければならない職業だ。そのような記者魂には、頭が下がる。

『医療ルネッサンス』のコーナーで、来週水曜日から腎臓に関する連載が始まり、その中のひとつとして、IgA腎症の扁摘パルス治療に関する記事に採り上げられるそうだ。

私の部屋で撮影していただいた写真と実名(まぁ、自営業なので実名でもいいかなと)で掲載される予定。

新聞掲載の日が決まったら、またブログ上でお知らせしますね。

PS. 3年前の9月からブログを開始して、3年ちょっと。11月中旬にアクセスカウンターが30万を超えた。今年は記念すべき事が多い。カウンターが100万を超える頃には、扁摘パルスが標準的な治療として広まっていてほしいと願う。

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2009年10月25日 (日)

扁摘パルスとIgA腎症の寛解率

1年前は未だ地元の病院の腎臓内科に通院していた。私は予後比較的不良群で、ここには約2年半通ったが、そのときの主治医からは、「扁摘パルス受けたとして寛解率は4割(実はこれは後に正確な数値でないことが判明)、受けずに予後比較的不良群で透析になる人も4割。だから扁摘パルスを受けてもそれほど変わりはない」と聞いていた。

この説明にはすんなり飲み込めない矛盾を感じていた。予後比較的不良群で透析になる人が4割ならば、かろうじて一生のあいだに透析を避けられた人が6割ということになる。けれども、この6割の人はIgA腎症が治ったわけではない。

その6割は依然として「感染病巣は持ち続け、腎炎を進行させながらも生きている間はなんとか透析を受けずに人生をおくれるかもしれない」という人たちなのだ。いつか透析になるかもしれないという不安をいつも抱えている。

一方、寛解すればIgA腎症と縁が切れて、人生が劇的に変わる人が多い。不安を抱え続けるのか、IgA腎症から解放されて人生を送るのかの違いは大きい。

主治医が扁摘パルスを勧めない(実績がないので扁摘パルスの効果をわかっていない)、あるいは患者が扁摘パルスを躊躇してしまう(副作用が怖い、長期入院のための時間がとれないなど、これについては「扁摘パルスへの道を阻む10のハードル」を参照)、このような環境がいまだあることは非常に嘆かわしいことだ。

どんな病気でも成功率が半分以下だと知れば、躊躇する。特にIgA腎症では日上生活には支障がないので、さしせまった問題としてとらえない。希望にすがって治療を受けた後に落胆する確率が大きいとイメージしたとたん尻込みしてしまう。無理もない。

この「扁摘パルスの寛解率は4割」という数字は、ネット上での掲示板でも目にしたことがあるので、この世界では一般的によく知られている数値と思われる。おそらく私以外にも、主治医からこの数値を聞いたことがある患者は少なくないだろう。

寛解率は4割が広くまかりとおっているのは不甲斐ない。これは腎学会が3年ほど前に実施した扁摘パルスのアンケート調査の結果に基づくものらしい。しかし、実際は扁摘パルスを受けた患者の寛解率は、“治療が適切であれば”、もっと高くなる。

羅患期間の短い早期に扁摘パルスと適切な治療を受けることができれば、ほぼ寛解するといってよいだろう。IgA腎症と確定されたのであれば、経過観察している時間は無駄になるどころか、寛解率を低下させる。早ければ早いほど、寛解の可能性が高いのだ。

もしあなたの主治医が、あなたに尿蛋白と潜血が継続しているのに腎生検をしない(片腎や腎不全、全身状態の異常で腎生検のリスクが大きい場合を除く)、そして、腎生検でIgA腎症と確定したのに扁摘パルスの治療をすすめないとしたら、その医師に寛解させる技量はないと考えたほうがよい。昔ながらのカクテル療法で腎炎の進行遅延をさせる方法しか知らないか、経験不足のため効果を出す扁摘パルスを実施できていないからだ。

さらに例え、IgA腎症を発症してから10年以上経っていたとして、あきらめてはいけない。私はこれまでに何度もそのような方の寛解した例を聞いている。ただし扁摘パルスを受ける病院選びは慎重にしよう。

また扁摘に年齢制限はない。医師によっては50歳までという考え方をもっているケースもあるようだが、それ以上の年齢でも実施されている。ただし、扁摘からの傷の治りは若ければ若いほど早いし、痛みも少ない。

アンケートの結果が、決して高いとはいえない4割の寛解率にとどまったのには、下記の理由が考えられる。

1. 適切なパルス治療が実施されていない
2. 寛解に手遅れの患者の症例も含まれる

  *この場合の扁摘パルスは進行遅延の治療となる

3. 個々の患者がもつ病巣の根本治療がなされていない

このような症例を含むデータからの算出結果と、「全体の何割が扁摘パルスを受けて寛解するのか」を見ることは、患者にとっては何の意味もないのだ。

それを有効な調査結果として、医師が臨床の場に用いて判断すること自体に問題がある。しかし、やってみなければ扁摘パルスの効果があることを医師は実感できないので、実績のない医師はこのアンケート結果に頼らざるを得ないわけだ。

堀田医師の著書「IgA腎症の病態と扁摘パルス療法」では、扁摘パルスを受けた症例の寛解率について、さまざまな層別化(腎機能、羅病期間、年齢などの各種因子をクロス)がなされ、その結果についての理由が説明されている。

医師であれば、同著を参照されたい。

<●適切なパルス治療が実施されていない>
扁摘パルスの方法では、いわゆる仙台方式が効果の点で優れている。ところが中途半端な治療もアンケートには含まれている。

仙台方式ではパルスは3週連続の3クール実施される。一方、施設によってパルスが1クールのみだったり、Pozzi方式(パルスの間隔が1~2ヶ月のためその間に炎症が再発しやすい、急速進行性腎炎では効果なし)だったりで、効果が低いパルスを実施した施設のデータも調査対象となっているのだ。

私は炎症がひどく、急速進行性腎炎になってしまったため、パルス4クールを実施していただいた。おかげで、退院5ヶ月後という早い時期に寛解を迎えることができた。

患者の状態からパルスの回数を判断できるだけの経験値と技量をもった医師にかかれば、寛解を早く導き出せるのだ。

<●寛解に手遅れの患者の症例も含まれる>
アンケート対象には、すでに腎臓の組織の損傷が大きく、寛解には手遅れで尿蛋白が残った症例も存在する。扁摘で病巣を取り除き腎炎を抑えることができても、すでに糸球体組織の硬化が進んでいて、尿蛋白が壊れた組織が漏れ出る。

もちろん、寛解には手遅れであっても扁摘パルスを受けることで、ほとんどは炎症がなくなり潜血も陰性化する。早期であっても、発症からの期間が長くても潜血は消失する。透析の時期を遅らせることができるし、何より病巣を体から排除させることは、他の病気を誘発させないためにも重要である。

<●個々の患者がもつ病巣の根本治療がなされていない>
扁摘パルス後(2年後)に潜血が残る場合は、菲薄基底膜病(この場合は予後は良好で、治療の必要はない)を除いては、扁桃病巣の取り残しあるいは扁桃以外の病巣感染が原因として考えられるといわれている。

扁桃以外の病巣感染は、当ブログでもしつこいほど書いているが、鼻の炎症と歯の炎症である。

私はパルス入院中に、鼻咽腔治療である塩化亜鉛の塗布も並行して行ってもらった(現段階では、この治療ができる腎内医師は堀田医師以外にはいない。仙台社会保険病院、新宿の大久保病院、豊橋の成田記念病院で可能)。

歯の炎症については、私は入院前に抜歯をしていたため根治治療すべき箇所は、ほぼやっつけることができた。パルスやステロイド服用治療に入ってしまうと、たとえ歯の炎症があっても抜歯にはリスクがともなうため、すぐに治療できない。しかも、ステロイドで免疫力が下がった状態の中、逆に虫歯や歯の炎症が悪化することもある。

できれば入院前に歯科医で虫歯や炎症がないか、レントゲンをとってもらい影がないか確認したり、歯垢をとってもらうことをお勧めする。

腎内医師の多くが未だIgA腎症が病巣感染が原因となっていることを理解していない。だから、病巣の根本治療に関心をもっていないし、上記を見極められないのだ。

主治医の考え方一つで患者の将来が決まってしまう。IgA腎症患者は主治医まかせではいけないのだ。

それでも、まだ日本では扁摘パルス実施機関が増えてきているため、IgA腎症患者の選択の余地がある。海外では、それさえままならず、扁摘パルスを受けられずにいる。そこでは、予後不良の患者さんには、悲しくも数年後の透析や腎臓移植の道しか残されていないのだから。

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2009年9月20日 (日)

IgA腎症寛解2ヶ月め、尿蛋白、潜血ともに陰性

一昨日は成田記念病院への通院日。2ヶ月前にすでに、私のIgA腎症が寛解したとのお言葉をいただいているが、まだまだ安心はできない。

検査結果は題名の通り、尿蛋白も潜血も陰性だった。一生、この状態を保ち続けたいものだ。

推定1日尿蛋白は、0.24g。前回が0.11gだったため、今回増えているが、あくまでも推定値のため、堀田先生は誤差の範囲内だとおっしゃった。

自宅での尿試験紙検査でも、尿蛋白と潜血の部分の色がほとんど変化しないので、大丈夫だろう。

プレドニンが1錠に。あと2ヶ月で終了だ。

帰りの電車に乗った際、おもしろいことが起こった。

私が空いている席に座って、1分ほどすると両隣の人が続けて立ち去ってしまったのだ。最初に左側の人が離れた際は、きゅうくつでなくなってよかったと思った。

ほどなく、右側に座っていた人も別の車両へと向かった。

さすがに「私、何か悪臭を放ったのかな?」と考えた。

そうではなかった。手には病院の検査結果が開かれていた。そしてマスク(外出の際はいつもマスクをつけている)。

この状態を見れば、新型インフルエンザ患者だと思われてもしかたがない。もし咳などしたら、半径3m以内の乗客が席を離れただろう。

新型インフルエンザの流行が騒がれているにもかかわらず、電車の中でマスクをしている人はほとんど見かけない。さすがに病院では、看護師さんや患者さんがマスクをつけているが、それでも人数からすれば1/3にも満たないほどだ。

マスクを大量に買い込んだという話はよく聞くけれど、まだ日中は気温が高いため、暑苦しいマスクを装着する気にならないのだろう。

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2009年9月 8日 (火)

病巣感染を考えるフォーラム

昨年7月に参加した「病巣感染を考える」フォーラムが10月11日(日)に開催される。私はこのフォーラムで体の中に感染部位をもつことがいかに悪影響を及ぼすか、また、さまざまな疾患を誘発させること、菌が別の菌を呼び寄せることの恐ろしさを学んだ。

そして、歯、口腔内の健康を維持する大切さについて頭の中に刻み込んだ。

また、堀田先生の講義でのスライドのビデオで、外見は何の異常もない扁桃腺をメスで切り取ると、白い菌の塊がニョロリと出てくるさまに圧倒された。

まさか、自分もそうなのかと思ったが、その通り、その後に扁摘をすると菌塊があり、癒着もひどく、IgA腎症の原因のひとつとして大きな影響を与えていたことがわかった。私の場合は、扁桃が埋没型であることから、外見からは医師は扁桃に炎症があるのかどうかは判断できない。

IgA腎症の進行とともに、蕁麻疹がひどくなっていったが、昨年は歯(根管治療と抜歯)、今年になって扁摘、副鼻腔炎や鼻咽腔の治療など、病巣の徹底的な根治治療を行ったところ、蕁麻疹が出なくなっている。

やはり、体内に感染があると皮膚疾患をも起こすのだと実感した。慢性腎炎で蕁麻疹をも併発している患者さんはけっこういるようだけれども、それが病巣感染からきていることは医師であっても理解していないことが多い。

皮膚科のクリニックに通院していたが、ただ薬を処方してもらうだけで、根本的な治療をしてもらったことはない。医師は蕁麻疹にはさまざまな原因があり、いつのまにか治ってしまうひともいるというが、特に蕁麻疹の原因を究明しようという姿勢がなかった。

腎内医師でさえ、いまだにIgA腎症と病巣感染の関係を理解していない方が圧倒的に多いのだから、無理もない。

私自身もアレルギー体質だから仕方がないのかと、以前はあきらめ気味であった。

また、蕁麻疹は直接、命にかかわる病気ではないとの認識からか、薬を処方し続けることで施設の運営を成り立たせているように感じるところもある。

これではいつまでたっても治らない。それどころか体内に病巣を持ち続ければ、腎臓の炎症や皮膚疾患だけでなく、脳、心臓、血管といった体の重要な器官の疾患をも併発させ、命を落とすことさえあるのだ。

蕁麻疹でさえ、決して軽く考えてはいけない。

加えて、病巣があることで、インフルエンザや風邪などの感染症にかかりやすくなるのだ。そして、重症化しやすい。新型インフルエンザの国内での死亡者の一人目と二人目の方は、透析を受けられていた。腎臓病の種類までは聞いていないけれども、おそらく、病巣感染をずっともたれていたことだろう。

また、3人目の死亡者の方は心疾患の既往をお持ちだった。

腎不全になってしまっても今は透析があるから、それで死ぬことはないが、病巣を体内に宿したままでいると、ありとあらゆるリスクが起こる。

扁桃腺は免疫をつかさどる器官であるから、除去しないほうがよいという考え方の医師もいる。実際、そのようなことを医師から聞いたこともある。

これは完全に誤りだ。

むしろ、感染した扁桃をもっていること自体が、感染症を誘発させているのだ。現実には扁摘をしたほうが、逆にその後は風邪やインフルエンザなどの感染症の発症リスクが抑えられる。この事実を知れば、扁摘を躊躇する理由などなくなる。

今回のフォーラムは主に歯と皮膚疾患との関連についての講義が行われる。

また、第2部のグループ懇話会では、1時間ほどグループ別に分かれて質疑応答の時間も設けられている。堀田先生も参加される。IgA腎症で気になることがある方は、堀田先生に直接お会いして質問できるよい機会だ。

ご関心のある方は、下記からお申し込みください。

口から始まる全身の病気 病巣感染を考える フォーラム

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病巣感染を考える

医療の統合から医・食・農全体へと生命の健全さをめざし出版された「食生活と身体の退化」。

さらに「虫歯から始まる全身の病気」 が出版されて一年、医歯学界各方面からの反響とともに、口や歯と全身の様々な疾患の関連性が寄せられています。

現場の医師や歯科医師の方々による実際の症例を踏まえながら歯や口の疾患と全身の疾患から、今後の医療改善や健康増進の方向を探ります。

今回は二部に分け、第一部(10:00-14:40)では医師・歯科医師による口腔疾患と全身疾患の症例、第二部(14:45-16:00)では参加者と現場の医師・歯科医師らによるグループ懇談を用意いたしました。

皆様の参加をお待ちしています。

日時: 平成21年10月11日(日) 9:45-16:00(受付9:00より)
会場: 日本歯科大学九段ホール(地下1階)(地図裏面) 定員:190名
千代田区富士見1-9-20 TEL03-3261-8311
会費: 専門職 5000円、 一般 3000円
問合せ: 06-6852-0446
   
杉本 叡 歯科医師 押村 進 歯科医師 高橋 愼一 医師 土居 元良 歯科医師

プログラム
1部:歯性病巣感染による疾患

9:45開演

10:00-10:50
●「医科と連携した混合感染(歯性病巣感染を含む)が関与する全身疾患を考える」
講師 杉本 叡 
大阪府柏原市開業歯科医師 
米国歯内療法学会会員 

11:00-11:50
●「歯科と連携して治療する皮膚疾患」
― とくに歯性病巣においてー 
講師  押村 進 
名古屋市開業歯科医師 
藤田保健衛生大学客員講師

昼食12:45-13:45
●特別講演 「歯科との連携で治す 病巣感染が関与する皮膚疾患」
講師  高橋 愼一 
東京歯科大学市川総合病院皮膚科教授 

13:50-14:40
●市民講座 「歯周治療におけるブラッシングの役割」
講師 土居 元良 
東京都開業歯科医師 
恒志会理事長

2部:グループ懇話会
グループ分かれての懇話会を行います。担当医を囲み少人数のグループで懇談し、日頃気になっていることを直接お聞きになることもできます。 

14:45-15:00
担当者紹介

15:00-16:00 
●医・食・農 グループ懇談
担当者
医療    高橋 慎一 (皮膚科)
堀田 修 (腎臓内科)
押村 進 (歯科医師)
恒志会理事
農と食   山田 勝巳 (有機農家)

口から始まる全身の病気 病巣感染を考える フォーラム

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2009年7月24日 (金)

IgA腎症が寛解!(扁摘パルス退院5ヶ月後の検査にて)

「寛解」
IgA腎症患者であれば、これが自身にやってきてほしいと強く望む、優先度の高い言葉である。

この言葉一つで、これまでのすべての悩み、治療の苦しさ(やその思い出)から救われる。幸い私は扁摘パルスでの副作用には、あまり悩まされるにすんだけれども。

そして、今日、今回の記事の題名のように、おかげさまで、このブログの目的に達することができた。ここ数年間の呪縛から解かれた気分だ。

午前の成田記念病院での検査にて堀田先生から「寛解だよ。おめでとう」のお言葉をいただけた。看護師さんも「おめでとうございます」といっしょに喜んでくれた。

2週間ほど前に副鼻腔炎を起こしたが、その後に自宅での尿検査では、潜血、蛋白とも、ほぼ(-)になっていた。パルスの効果なのか、免疫システムが乱れることなくすんだようだ。

だから、今日の検査で両方が陰性になることを期待していた。

結果は、尿蛋白、潜血ともに陰性、1日尿蛋白0.11g。

先生は「順調、順調!」とおっしゃった。

一方、クレアチニンは前回よりも高く、0.74から0.81と増加していたが、血液が前回よりも濃いせいか、あるいは毎日の運動で筋肉がついたためと推測している。

尿所見では健常人と同じであるけれど、それでもまだプレドニンは予定どおりに(隔日2錠2ヶ月、1錠2ヶ月)継続しなくてはならない。ステロイドは急にやめてはいけないのだ。また、降圧剤も腎機能保護のために継続。

通常は、IgA腎症発症から3年以内であっても(私はごく初期を入れると、おそらく4~5年)、扁摘パルスを受けて、尿蛋白、潜血が陰性になるには平均1年以上かかるといわれる。加えて私は、急速進行性になってしまい、炎症がひどかったにも関わらず、扁摘パルスの退院から5ヶ月後の検査で寛解となった。まさかこんなに早くこの日が来るとは予想していなかった。

徹底的に根治治療(扁桃、鼻、歯の病巣の除去)したことが、早期の寛解を迎えることにつながったと思う。そして、何より傷ついた糸球体が、がんばって回復してくれたことがうれしい。

思えば、堀田先生に初めてお会いしてちょうど1年が経過していた。昨年7月下旬に「病巣感染のフォーラム」があり、先生の講演を聴いた。その前に、私が歯の治療で尿蛋白が減ったことを先生に伝えると、先生は「半年たって潜血が(-)にならなければ、扁摘パルスを受けたほうがよい」とおっしゃった。

当時の私はまったく扁摘パルスをうける意志はなかった。ところが、昨年10月末から急速進行性腎炎になってしまい、ちょうど先生の言葉通り、半年たって、今年の1月に緑の里でパルス入院を決心するにいたった。仙台の冬景色が思い出される。

もし堀田先生の半年前のお言葉を聞いていなかったら、急速進行性になってからも、扁摘パルスへの決断ができずにいたことだろう。

今は、これまで最悪だと思えたこと、さまざまな転帰、これらはすべて運命付けられていたように感じる。どん底の中にいるように思えるときでさえも、意志をもてば道は必ず開かれる。

私は運がよく、改善が早かった。けれども、扁摘パルス治療を受けられたみなさんは、あせらず(これ、本当に難しいですね、自分は本当に寛解になるのかと、いつも考えてしまいがちです)、主治医からいつか「寛解」の言葉をいただけることを信じて、毎日を過ごして下さい。治療が適切ならば、必ずその日は来るのですから。

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2009年7月16日 (木)

カビ発生で副鼻腔炎に

6月末には、尿蛋白もほぼ(-)になって喜んでいた。ところが、10日ほど前から右の鼻がずっとつまったままになり、黄色の粘った鼻水も出るようになってしまった。すると、尿蛋白が(±)に戻ってしまった。活動が多く尿が濃いときには、潜血も(±)になる。

原因が何かを考えていたが、時期からしてカビだと思った。このところずっと湿度が80%を超えていて、畳や台所の棚などにカビが発生していたからだ。

そこで、昨日はカビ退治の掃除をした。エタノールを使ってあらゆるところを拭いた(水で拭くと逆効果)。

すると、今朝はずっとつまったままだった鼻のつまりがとれていた。まだ、黄色の鼻水は出るが、カビを除去することでに確実に効果があった。

室内の換気をよくしてカビの発生を抑えなければ。カビは汚れなどの有機質、水分、空気があると発生しやすくなる。だからまめに掃除をすることが肝心。

カビ(コロニー)は、すでに目に見える形として現れている場合には、10円玉ほどの大きさのコロニーで、なんと50億から60億の胞子を発散するらしい。そして、たった24時間で2倍に増殖してしまうという。

毎日、3回ストレッチや踏み台昇降を行っているが、朝の1回分を掃除に当てることにした。掃除は筋肉を使ってけっこうな運動になるし、部屋もきれいになる。ハウスダストやカビなど、鼻炎の原因となる汚れもとれるので、今後継続してやってゆきたい。

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2009年6月16日 (火)

IgA腎症患者がとるべき行動とは

現在、自分で医学翻訳の勉強をしている。

臨床統計学も学ぶ必要があるので、その種の書籍を購入すると、巻末の情報とそのアマゾンのページから下記の書籍があることを知った。

まさにこれは、現在のIgA腎症患者がとっている行動、とるべき行動ではないかと、小膝を打った。時間に余裕ができたら、ぜひとも読んでみたい書籍だ。

患者は何でも知っている
<著者のコメントから抜粋>
◎自分で情報を収集・評価し、医療に対して自らの責任を引き受けようとする「かしこい患者」が増えている

◎患者の持つ情報量が医師の持つ情報量を上回る時代である

◎インターネットが普及し、多くの人々が高等教育を受け、知的労働に従事する現在、「かしこい患者」は医学の専門知識においても専門家であるはずの医師を凌駕する場合が少なくはない

◎医学をどう患者が活用し、医師と対等に話し合い、いかに主体的に患者が自らの医療を組み立てるか

◎患者像には明らかな変化が見られる。それはお任せ医療ではなく、自ら病気の概念を徹底的に調べ上げ、利用可能な医療資源に気を配りながら、最善の医療を受けようとする患者像である。

◎これは都会だけの現象ではなく、地方都市にも見られるものであり、医療不信・医師不信で溢れかえっている現状に対する患者側の自己防衛策と見ることができる

最高の医療をうけるための患者学
<カスタマーレビューから抜粋>
◎最高の医療を受けるためには患者が変わる必要がある

◎患者の行動一つで、受けられる医療は大きく変わる

◎医学知識では医師に劣る、弱者の立場の患者にとって、これまで聞いたこともないほどの心構えや行動(9つのステップ)が示されている

◎今の日本医療でこのノウハウを実行すると、理に適っているだけに医師にはものすごく警戒される可能性が大。この患者学を身につけた患者に対応できる医師を育てることが急務

↑実際、この最後の感想が現実なのだろうが、患者が知識を身につけること(もちろん誤った知識ではまずいが)を嫌う医者を主治医にするよりは(概してこのような医師に治療効果は期待できない)、評価の高い医師を自ら選ぶことがキーとなる。

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2009年5月31日 (日)

扁摘パルス退院3ヶ月後の通院結果で潜血(-)に

一昨日は成田記念病院の通院日。

このところ自宅での尿試験紙での結果がよくなっていたものだから、少し期待していた。

採尿と採血を終えると、診察までに約1時間弱ほどの時間がある。病院での待ち時間はけっこうなストレスになるが、地下にカフェがあり新聞や雑誌が読めるので、ここで時間をつぶす。テーブルが大きく、ゆったりとしたスペースなのがよい。私は早朝4時頃に起床することが多いので、ここで早めの昼食をとる。

予約した時間の10分ほど前に待合室に戻る。

尿蛋白:(±)
潜血:(-)
血清クレアチニン値:0.74
尿中クレアチニンからの推定1日尿蛋白:329.2mg

尿蛋白(±)は前回と同じであるけれど、1日尿蛋白が前回の1/3以下の329.2mgと大幅に減少。潜血(-)からは腎臓の炎症がとれてきたと判断できる。血清クレアチニン値は前回の0.75mg/dlから0.74へとこれもわずかに改善。

堀田先生から「非常に良好!順調に回復している」と聞き、うれしさが増す。潜血が陰性になったことで、プレドニンが予定より1ヶ月早く4錠から3錠へと減ることになった。

ひととおり終わると、先生はいつも「質問は?」と尋ねられる。私は先生を前にすると、さまざまな質問を立て続けにするからだ。得られる情報をインプットし、そしてブログで正しくアウトプットするためにも、これは貴重だ。

また、ブログについてのお話もあった。「あなたのブログが東京で話題になっているよ」と。そういえば、以前にメールいただいた方からも「大久保病院の待合室で、Sachiさんのブログについて話している方がいた」と聞いたことがある。

さらに堀田先生は「ブログには思い入れが大切だけれど、それだけではダメ。あなたのは客観的なのがいいね」と続ける。

堀田先生のもとには、ネットで情報収集し、扁摘パルスについて非常に恐怖感を抱いているIgA腎症患者さんも訪れるらしい。私のもとにも、それで迷いをいだく患者さんからのお問い合わせが届く。けれども、もし、そのIgA腎症患者さんが副作用がこわいからといって治療を拒み、将来透析になってしまったら誰が責任をとるのだろうか?

堀田先生のところに訪れたり、私に連絡くださる方は、誤った情報によって人生を狂わせられることから、くい止めることができる。そうならずに、惑わされて扁摘パルスを断念してしまっている人が多いはずだ。かつての私のように。非常に気がかりだ。

私はまだIgA腎症と縁を切ることができる期間に、扁摘パルスが間に合ったからいい。実にそれはぎりぎりのところだった。もし以前のまま副作用を恐れて行動できずに数ヶ月を経過させて、堀田先生のもとを訪ねなければ、数年後には確実に透析になっていたのだ。

偏った思考の公開で、患者に不安をつのらせ、治療を断念させてしまい、透析にさせてしまうことがあったら、その「罪」は重大だ。その無神経さに義憤がつのる。

治療にはもちろん副作用がある。私も血糖値上昇やパルス最初の頃は不眠等があった。また、パルス2クール終了後に、スーパーの行き帰りの際、はりきって早足で往復40分のウォーキングした際には、足の付け根が痛くなり片足を引きづりながら病院に戻った。さすがに大腿骨頭壊死が頭をよぎった。それは、これまで4kgのジョギングをしても痛みが起こったことがない箇所だったからだ。院内で短い距離を歩行する生活だけでは、気づかなかっただろう。

その際は先生にストレッチの方法を教えてもらったり、院内の運動療法センターで適度なウォーキング、自転車こぎをすることで血流促進に気を配った。すると、その後には痛みの発生を回避できた。だから、今でも1日3回、ストレッチ、踏み台昇降、体操を行っている。

副作用の知識をもつことが大切なことはいうまでもない。ただ、それだけに終わってしまっていては、IgA腎症患者を救うことはできないのだ。副作用の認識を持ちながらも、「それに対処してゆく」ことのほうが重要だと考える。不安をあおるだけでは「害」こそあれ、IgA腎症患者のためにはならない。

例えば、「このような副作用に対してはこうすることで改善できる」といった情報提供のほうがずっと価値があるし前向きだ。ここまでするのはたやすくない。それには、本人の経験や正しく豊富な見識が求められる。

私は、ブログだけでなく、メルマガやWebでの情報公開も、それが例え個人のものであっても、それなりに社会的な影響力のあるものならば、「公人としての立場」をわきまえなければならないと常に思っている。

ネット上には独りよがりの偏った情報、誤った情報が満ちあふれている。節操なく、表現の自由のみが優先されたものもある。でも、それを信頼できる情報なのかどうか、自身のためになるかどうかを判断するのは、最終的には「読者の眼力」に帰結してゆく。

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