昨日(1/22)は成田記念病院への通院日。尿蛋白・潜血ともに陰性。クレアチニン値は0.78mg/dlと、尿検査、血液検査は良好。
鼻咽腔炎の塩化亜鉛の塗布に加えて、副鼻腔炎の治療もしていただいた。右の鼻の穴の奥5cmほどのところに炎症があり、膿や血のにじむところがあるため、長い綿棒にて消毒。
-----------------------------
ブログをご覧になっているIgA腎症の患者さんが扁摘パルスの治療を受けた後に寛解したという報告を聞くのは、私にとっても大きな喜びのひとつでもある。
meiさんは、10年前にIgA腎症を発症し、医師から「治ることのない病気」と聞かされ長い間、進行遅延の薬療法を受けていたが、医師の言葉に理不尽を感じたことから、昨年8月に堀田先生のもとに転院、すぐ扁摘パルスを受け、羅病期間が長かったにも関わらず、今年の1月という早期に寛解された。何がきっかけとなるかわからない。
このようなご自身の体験をお伝えしていただけることは、同じIgA腎症患者さんにとっても励みになり、病気に向き合ってゆく勇気を与えてくれる。
━━IgA腎症になられるまで検査結果と、腎生検の診断確定の状況についてお教えいただけますか。当時の主治医の考えはどのようなものでしたか。
10年前に、大学の春の健康診断で潜血、蛋白尿の陽性反応がでたため、近隣の病院を受診しました。
当時は現在と違い、検査結果をプリントアウトして病院から渡されるということはありませんでした。正確な数値についてはわかりません。いちばん大切なところなのですが…。ただ、炎症の程度が強かったことは聞いています。
腎生検後の診断は予後比較的良好群に属し、将来とも透析の心配はないとのことでした。そのような診断にも関わらず、私は大変将来を悲観して、嘆いたことをよく覚えています。
透析の心配がないということがなにを意味するのか、また、腎機能の落ちていく仕組みについての説明もなく、ただ「不治の病です、原因はわかりません。透析にはならないと思います」という説明だったので、置かれている状況が理解できませんでした。
私も家族も、その医師の説明を完全に理解、あるいは納得したわけではありませんでしたが、治療の方法は病院の医師たちのチームで出した結論であり、その方法が最先端であるという説明があったので、受け入れることにしました。
今だったら、このような説明では決して納得しませんが…。また、10年前はセカンド・オピニオンという言葉自体も一般的ではなかったように思います。
その後、すぐにステロイドの治療に入りました。半年間プレドニンを服用したところ、大変効果があがり、蛋白尿は0.2g/日程度まで回復し、試験紙では陰性化することも多かったのです。
当時の主治医によると、IgA腎症の場合、0.5g/日を目標としたいとのことでしたので、好成績だったと思われます。その後、ステロイドを減量し、中止しました。
ただ、ステロイドを中止した時点でいずれの診断もありませんでした。「寛解」や「欠損治癒」もしくは「治りました」等の言葉、あるいは「今、病状が落ち着いているだけです、治ったわけではありません」等を聞いていれば、その後の方向性を見出すことができたかもしれません。
━━扁摘パルスを決断するまでの経緯は?
長期間、潜血、蛋白ともに1+程度で落ち着いていましたが(今思うと恐ろしいのですが、そのような状態で落ち着いていると思っていました)、ここ1年ほどの間に潜血、蛋白の数値が上がってきました。また10年前とは違い、IgA腎症の治療方法をめぐって様々な発展が起こっていることをネットなどを介して感じました。その情勢を鑑み、改めて大学病院の医師に扁桃腺摘出をお願いしたい旨、申し出ました。
しかしながら、私の検査結果(2009年5月採取)を見る限り、潜血がないので(実際はありました)、扁桃腺摘出の対象とはならない、糸球体毛細血管炎はすでに燃え尽きた状態である、という説明でした。
それには当然納得がいかなかったので、大学病院からの帰りの車中で病院に予約を入れました。そして堀田先生に診察していただくことにしたのです。
幸いにも受診のキャンセルがあったそうで、あまり待たずに診ていただけることになったのも大変幸運でした。
━━ご家族からは扁摘パルスへの理解をすぐに得られましたか?
より良い、積極的な治療を受けられるとのことなので、皆で相談し、納得しました。
━━入院中はどのように過ごされましたか?不安や期待などいかがでしたか。
扁桃腺摘出手術に関してはすべて順調だったため、これといった問題はありませんでした。
ステロイド・パルスでの入院中は、様々な情報が耳に入ってきましたので、悲観したり、楽観したりと感情が揺れ動いてしまうこともありました。検査結果にも一喜一憂してしまいました。
━━治療での副作用はいかがでしたか。どのように対処されましたか。
ニキビが少しありますが、軽度なのであまり気になりません。
薬を処方して頂きましたので、治ってきています。
他には気になる副作用はありません。
以前の治療では、副作用に悩まされましたので、今回の治療では、快適に日常生活を送れたことはとても幸せなことだと思っています。
━━入院中、そして退院後の尿所見の経過、血液検査結果はいかがでしたか。
扁桃腺摘出手術後、一時的に潜血・蛋白尿ともに3+、1.5g/日(蛋白尿)まであがりました。その後はパルスを受け下記の通りに改善してゆきました。
2009年8月
・パルス1クール後
潜血2+、蛋白0.5g/日
・パルス2クール後
潜血2+、蛋白0.4g/日
・パルス3クール後(退院時)
潜血1+、蛋白0.3g/日
・退院後10日目の診察時
潜血1+、蛋白-
・退院後1ヶ月と10日目の診察時
潜血±、蛋白-
・退院後2ヶ月目の診察時
潜血±、蛋白-
(塩化亜鉛の塗布の実施)
2010年1月
・退院後4ヶ月半目の診察時
潜血-、蛋白-
━━寛解されたことで現在の生活において変わったことはありますか。
大きな枷(かせ)から解放されたような感覚はあります。ただ、今回の治療と堀田先生への感謝の気持ちを大事にしたいので、入院中以上に体調に留意しつつ、大切に一生を送りたいという気持ちが強くなりました。
生活上の具体的な変化はあまりありません。
━━病気になったことは不幸ですが、この体験は大きな意味があり、後の人生をきっと豊かなものにしてくれるはずです。
病気になったり入院して初めて気づくことがあります。晴れて寛解になった後は、「病気になったことも、寛解したことも、これは『神様からの贈り物』だった」と思えます。病気で苦しみ、悩むことで、心身を浄化させてもらえたのだと。
今だから、そう信じることができます。私がこのブログを運営しているのも、健康になってしまうと忘れがちな、治ったときの感謝の思いをずっと持ち続けたいという意志の発露からです。
IgA腎症の患者さんへのメッセージがございましたら、お願いいたします。
私は発症してからの期間が長期にわたっていたため、寛解および欠損治癒という治療目標を半ばあきらめたまま、堀田先生のもとを訪ねました。そのような状態にならずとも、腎機能を少しでも長持ちさせられれば、という消極的な気持ちでした。
しかしながら、「寛解するかどうか、ぎりぎりのところだが、とにかくやってみよう、きっと良くなる」と堀田先生に積極的な治療を勧めていただきました。
その言葉をいただいたときに胸がいっぱいになってしまいました。
前医のもとでは、「不治の病」と言われており、一生逃れられないものと思っていました。
少しでも早く扁桃腺を摘出したほうがいいとの堀田先生のお考えのもと、初めて病院に伺ったその日のうちに先生自ら耳鼻科に予約をとってくださり、同日中に手術の日程が決まりました。
再度堀田先生にお目にかかったときにはもう治るための準備、という希望に満ちた感覚の中にいました。
━━堀田先生の行動の素早さは、あちこちで耳にします。私の場合も最初の受診中にすぐに、耳鼻科の先生と連絡をとってくれて、扁摘のためのスケジュールが、あっというまに決まりました。
常に患者さんが最善の可能性を享受できるよう、その場でできる限りのことを、即座に臨機応変に実行、対応してくれます。
実際の治療は扁桃腺摘出手術、ステロイド・パルスを入れてちょうど1カ月間を要しました。私の場合、パルスを終えて10日目には蛋白が陰性化したので、それまでの10年をたった1カ月と10日で塗り替えてしまったという印象があります。
そのくらい、私にとって今回の治療は劇的な効果をもたらしてくれるものでした。
もし、昨年の5月の時点で大学病院の治療方針に従っていたなら、今頃は降圧剤を服用しつつ、腎機能が静かに落ちていくのを眺めていただけだと思います。
寛解して欠損治癒の状態となった今、日常生活には制限は全くありません。食事制限もありませんが、運動に関しても何をしてもかまわないとのことです。全く世界が変わってしまいました。
尚、今後はステロイドを急速に減量し、予定よりも4カ月早く投薬が終わることになります。ステロイドから早期に解放されることも嬉しく思っています。
10年前といわず、現在でも、腎炎の進行遅延の治療しか受けられない人々が依然として多い。meiさんが長い羅病期間にも関わらず扁摘パルスで寛解したことは非常にラッキーなことだ。もちろん、扁摘パルスを受けるまでに、進行遅延ではあっても前医の腎臓を守る治療によって、腎機能をある程度は維持できたことは、その後の扁摘パルスでの寛解に貢献していたといってもよいだろう。
中には、腎炎の進行が非常に早く、発症数年でも扁摘パルスでの寛解に手遅れという方々も少なくない。そのようになる前に、ぜひとも患者自らが現状の治療を見直し、自分は今何をすべきか、前向きに行動をとっていただきたいと願う。
私は医療の臨床比較試験報告書などを翻訳する中で、現在の医療が、なんともエビデンス偏重に傾いていることかと危惧を感じることがある。中でも罪深いのは、比較試験の方法、患者の登録基準、割り付け、試験期間、測定方法、統計解析など、あらかじめ試験実施者が望んでいる結果を出せるように、実施されているようなものである。
昨年ある大学病院が厚労省の支援を受けて実施したIgA腎症の扁摘パルスの比較試験は、まさにその目的のものだ(「扁摘に有意性なし」と、自らの治療方法を正当化させるアリバイ作りのための臨床試験)。こんな臨床試験に、今問題になっている国のお金を無駄に使って、しかも将来、患者に不利益を被らせるような報告結果を出していることに非常に腹が立つ。
無駄なだけでなく患者の透析の可能性や国の医療費を増大させるような試験にお金を投入するくらいなら、そのお金、私にちょうだい。そうしたらIgA腎症の患者さんの治癒の活動のために、もっと有意義に使ってみせる。
また、製薬会社の市場獲得での利益が優先されていると思うような比較試験さえある。一般の人々はこのような事実を知るよしもない。
これら試験結果を現場の医師は利用せざるを得ず、本当に患者にとって意味のある治療が退けられているとしたら、今の医療に発展はない。EBMに基づく医療だけでは医師は患者を救えない。枠やしがらみにとらわれず、一人一人の人間として、どうしたら目の前の患者の病気を治せるのか、真剣に向き合ってほしい。
トップページから最新の記事をお読みください。
慢性腎炎(IgA腎症?)ぜったい治したい!トップ
最近のコメント