最初にお願いがございます。
扁摘パルス治療のパイオニアである堀田先生が、扁摘パルスを受けられた患者さんからの声を集めたいという主旨からアンケートが設置されております。よろしければ、ぜひご協力ください。
データ数が集まった時点で、集計して資料をホームページに掲載する予定だそうです。
以前にも記しましたが、患者を思いやる堀田先生は臨床医師としての立場から、患者の半数に不利益を伴うEBM(比較試験)を行いませんが、かわりにこれらデータは、IgA腎症患者さんや医療関係者にとって、今後長きにわたって非常に有益なものとなるはずです。
●IgA腎症根治治療ネットワーク・アンケート
https://www.yoyakucenter.jp/webform/cpw0003/
また、ブログ等を運営されている方へお願いですが、上記アンケートへのリンクが可能であればご協力をお願いできますでしょうか。
突然のお願いながら、どうぞよろしくお願いいたします。
また、堀田先生のコラムも更新されましたので、お読み下さいね。
NO.3 HPの相談窓口から (2009/4/17)
http://www.iga.gr.jp/column/003_20090417.php
相談窓口へ寄せられる質問の代表的な例をもとに、堀田先生が回答されています。
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今回は入院中に書きためていた記事、「扁摘パルス治療への道を阻む10のハードル」をアップした。IgA腎症を発症しても、扁摘パルス治療にたどりつくまでに、多くの時間を費やしてしまった私は、遅れてしまった原因について考えてみた。
この治療介入の遅れは、寛解ポイントをすぎてしまうと、致命的になる。IgA腎症のみなさんには、ぜひ下記をご理解のうえ、扁摘パルスを受けられることをおすすめする。
<●扁摘パルス治療への道を阻む10のハードル>
1)主治医が扁摘パルス否定派
運悪く患者の主治医が扁摘パルスを否定している先生になってしまうと、多くの患者は腎炎の進行を遅くするだけの治療にとどまり、腎炎の根治治療への道へ踏み出せない。
パルスは実施していても、いまだに扁摘については「根拠がない」という医師は少なくない。それは扁摘パルスがEBMによる比較試験がされていないことに起因しているが、堀田医師は、「扁摘すればよくなることがわかっているのに、EBMで扁摘をするグループと希望しても受けられないグループをわけるのは倫理的でない。臨床医としての魂を捨てるようなものだ」といっている。
患者思いの心ある医師が、目の前の患者をグループ分けできるだろうか?治療介入の遅れで治る腎臓病を治らないものにしてしまうのは、「医師の罪」であると堀田医師は主張する。
2)ステロイドパルスの副作用が恐い
確かにステロイドには副作用がある。腎生検後の治療の選択の際に、主治医はステロイドの副作用について必ず患者に説明をする。この話を聞いたり、自分で副作用の情報収集したりするほど腰がひけてしまうのだ。
けれども、重篤な副作用は、経口で毎日長期にわたってステロイドを服用した場合がほとんど。点滴での短期大量投与や隔日での内服では副作用が少ない。そして、これらリスクを減らすためには、やはり経験数の多い医師を選びたい。ベテランであればあるほど、患者の年齢、既往歴などを考慮して、患者にあった投与をしてくれる。
私は、適度な運動がステロイドの副作用を減らすことを実感している。ストレッチ、ウォーキング、自転車こぎなど、毎日継続して行いたい。
3)尿所見が軽度なので経過観察
尿蛋白や鮮血が多くないために、腎生検をせず経過観察となる患者はずいぶんいる。私も決して少ないとはいえない尿蛋白(2+)や鮮血(3+)でありながら、2年も経過観察があった。
「腎生検で痛い思いをさせたくないから」という主治医のやさしさは、寛解ポイントの見地からすれば、患者の寛解率を日ごとに低下させていることになる。
4)自分だけはIgA腎症が自然寛解すると信じている
私がそうだった。ブログタイトルの「ぜったい治したい!」と、ある種、宗教的な祈りのようなな気持ちをいだき、そう願い続けることでいつか治ると根拠もなく信じ込もうとしていた。
けれども、IgA腎症が自然治癒するのは、成人のわずか15%だ。確立からすれば、その中に自分自身が含まれる可能性のほうが圧倒的に少ない。8割以上は腎機能が下がり続けることから逃れられないということを肝に命じておきたい。
5)扁摘パルス治療へ背中を強力に押してくれるものがない
これまでにもブログのコメントで、私に扁摘パルスをすすめてくださる方もいらっしゃった。今思えば、非常にありがたいことだ。けれども、その時は重い腰をなかなかあげられなかったというのが本音。慢性腎炎といっても、特に日常生活への支障はない。
私が扁摘パルスを選んだのは、急速進行性腎炎になってしまっての「恐怖」からだ。このままでは数年後に透析へ一直線。毎日こんな不安を抱えての生活はできない。
多くの人は本当の「恐怖」「不安」「リスク」を抱えるようになってから、自ら決断・行動を起こすようになる。
リスクを回避したいという安全確保の欲求は、『マズローの法則』において、食欲や睡眠といった生理的欲求の次に位置づけられており、人間の生活において優先順位が高い。
1.生理的欲求
2.安全欲求
3.社会的欲求
4.尊厳欲求
5.自己実現欲求
6)IgA腎症が扁摘パルスで治癒するメカニズムを理解してない
これは患者のみならず、医師にもいえる。
私の住む地域の病院のほとんどが、IgA腎症の進行遅延のための投薬治療のみで、一時疾患となっている病巣感染に関心をもたない医師ばかりである。今の医療体制、腎臓治療のガイドラインにさえ不信をいだく。
腎内医師は日々多くの患者を診ていながら、なぜ病巣感染をなくすことに考えがまわらないのか、そのことのほうが不思議だ。例えば患者は自身が一時的になんらかの感染(風邪、胃炎、食中毒等)を起こしたときに尿所見が悪化することがわかっている。
IgA腎症の原因は、慢性化した細菌感染(扁桃、鼻、歯)であることは明らかで、私自身もそのすべてを併発していた。
7)扁桃腺が腫れたことがない
私は扁摘パルスを行っている病院の耳鼻科にも相談に行ったことがある。けれども、耳鼻科医は、私の場合は扁桃腺が腫れていないから、摘出しても意味はないといった。
そうではない。IgA腎症患者のすべての扁桃が特異的な構造をもっているのだ。これは目視では、判断できない。
堀田先生の著書「IgA腎症の病態と扁摘パルス」によれば、IgA腎症の扁桃ではリンパ濾胞という組織が不規則に腫大し、T細胞領域とB細胞領域が不明瞭となっていて、免疫応答が阻害されるようになっているらしい。
病巣感染をもつ扁桃腺を摘出することで、細菌と抗体が結合した免疫複合体が腎臓にたどりついて、腎臓の糸球体に炎症を起こすことをストップさせるわけだ。
事実、目視で異常がなかった私の摘出扁桃の病理組織検査では、細菌の塊や侵出物が発見されている。このことは扁摘を受けたIgA腎症患者さんの多くが体験している。
8)扁摘パルスの入院期間が長い
ステロイドパルスで3クールで3週間、扁桃腺摘出で1週間~10日間と、1ヶ月以上の入院生活は、家庭の事情によってはすぐに決めることは難しい人が多い。長期の入院については、家族への説明を自分でして、納得してもらうにもエネルギーが必要だ。
けれども、最初のパルス1クールを入院、あとの2、3クールは外来でも可能だ。扁桃腺の摘出は、パルス終了後の半年以内に行えばよいといわれる。
ご自身の生活や仕事などを考慮し、よりよい治療計画をたてることも可能なのだ。
9)転院の動機付けに恵まれない
近くに扁摘パルスを実施している病院がない、あるいはその情報をもっていないとなると、今の病院への通院をやめる決断ができない。
「IgA腎症根治治療ネットワーク」では、患者さんの近隣の病院で扁摘パルスを行っている実施施設を紹介してくれる。積極的に利用したい。
http://www.iga.gr.jp/shisetsu/index.php
10)主治医がよい先生で信頼している
主治医がやさしくてよい先生であると、患者はこの先生におまかせようと信頼しきってしまう。私もこれが裏目にでた。前医から別の病院に変わることには、うしろめたさ、後ろ髪をひかれ部分もある。
でも、病気は「治すこと」が一番優先されるべきだ。「人間的によい先生である」ということと、「IgA腎症を治せる」ということとはまったく別物であることをわかってほしい。
逆に前医との相性が悪く不信感を抱き、ケンカ同然で「それなら他の病院に行け」とありがたいお言葉をいただき、転院先の病院で扁摘パルスを受けて寛解された人もいる。
このように、扁摘パルス治療を受けるまでには、多くの障害がともなう。でも、立ちはだかるいくつものハードルを乗り越え、希望の道に進むことができるかどうかは、「患者自身の考え方ひとつ」だ。
扁摘パルス治療に将来の光を見いだすか、それとも一生、透析への恐怖を抱えながらも現状での進行遅延でよしとするか。
どちらが好ましいのかはいうまでもない。
●IgA腎症根治治療ネットワーク・アンケートにも、ぜひご協力くださいね!
https://www.yoyakucenter.jp/webform/cpw0003/
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